SHIMANO20メタニウムの左ハンドルを買ったらクラッチがやけに硬かったので分解して原因を調べてみました。
クラッチヨークを抑えている2つのスプリングがそのひとつである事は間違いないようです。
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20メタニウムのクラッチが硬いのは個体差か
こんにちは、ほぼフリッパーのかけづかです。
2020年発売の20メタニウムですが、仕事で使うために発売間もない右ハンドルを購入しておりました。自分は普段の釣りでは左ハンドルオンリーなので、フィールドで使う事はほぼありません。
その後遅れて発売された左ハンドルを購入し、ワクワクしながら自宅に持って帰って早速触ってみたのですが、クラッチの硬さに少しガッカリしてしまったんですよね。
ちょっと話しは逸れますが、SHIMANOの左ハンドル後から発売の謎ルールは本当に何とかして欲しい(苦笑。2019年にも19アンタレスで同じような事があり、後から購入した方がクラッチ硬いのはガッカリ感が増幅されてしまいます。
まあ右ハンドルでもクラッチが硬いという声を聞いた事があるので、リールの左右とクラッチの押し具合は関係ないと思われます。単なる個体差なのでしょう。
自分がたまたま先に買った右ハンドルが軽い切り心地で、後から買った左ハンドルが硬いというのか続いただけです。
さて、期待のリールのクラッチが硬いという現象は、オフセットクラッチ屋の自分としては非常に気になるんですよね。
ここはなんとか対策を考えたいと思いまして、分解して2つのリールを比較してみました。
品番56-クラッチヨークバネが怪しい
いきなり自分の結論を書きますと、クラッチヨークバネが非常に怪しいと思います。というか原因の一つは絶対コレでしょうね。
「原因の一つ」というのは、クラッチを作っていて痛感してるのですが、リールの構造は複雑で単純に一つのパーツだけでクラッチの切り心地が劇的に改善するものではないんですよ。
切り心地の原因は複数あって、下手をするとボディーとパーツの相性まで検証しなくてはダメかもしれないという事。
それらを踏まえた上で、原因の一つは間違いなくクラッチヨークバネにあります。
幸い手元には切り心地の軽い20メタニウム右ハンドルがあるので、それとバネを交換してみたところ、明らかに切り心地が軽くなったんですよ。
おそらくバネを製造している工場が複数あって、その時のロットでバネの硬さや強度に差があるのではないかと。
じつは最初クラッチヨークバネを入れないでクラッチを切ってみたら凄く滑らかだったんです。そしてバネをセットしたら硬くなりました。なのでこれは絶対バネだな、と。
しかしバネの硬さを調整するのは無理なので、ちょっと荒業を試してみました。
バネを一節カット
それでは具体的なクラッチの硬さ対策ですが、自分の場合はバネを一節カットしました。つまり長さを短くしてしまいました(爆。
この方法ははあまりおすすめはしません。ただバネは部品だけで取り寄せ可能ですし、何なら中古で激安のリールを買ってきて流用する事も可能だと思います。
メーカーに新品を取り寄せる手間や費用を考えたら、なにか適当な昔のリールでも買って、それのバネと交換してしまうのはアリかと。
それかホームセンターで径の近いステンレスのスプリングを好きな長さにカットして代用するとか。
なんにせよ、スプリングの強さを何らかの方法で弱くしてやればクラッチの切り心地は軽くなります。
でもクラッチヨークが戻らないとリールとして機能しませんので、そこだけ気を付けてもらいたいと思います。
さいごに
クラッチヨークバネを一節カットするという今回紹介した方法で、実際に自分の20メタニウムXGはクラッチが軽くなりました。
そしてスプリングを交換した20メタニウムの右ハンドルは若干クラッチが硬くなりましたが、左ハンドルの最初の時ほどは硬くないんですよね。
なのでリールのクラッチの硬さはクラッチヨークバネだけが原因ではなく、他にもパーツ同士の相性があるのでしょう。
自分はプロのメンテ屋でもチューナーでもないので、これ以上は一つ一つ検証していくしかないです。
今回また一つリールの事を少しだけ理解できました。
では。