2016年9月に書いた記事のリライトです。
いまだにリールメンテナンスに関しては初心者だと思ってますが、本当の初心者よりはちょっと経験者という謎の立ち位置でお送りします(笑。
かれこれ丸5年ほどリールカスタムパーツを作ってきた自分のリール分解奮闘記を書いてますので、セルフメンテナンスをためらってる方に読んでもらえればと思って書きました。
リールメンテの手順などは直接紹介してませんので、気になるリンクがあったら飛んでみてください。
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リールメンテナンスはやるべき?
みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのカケヅカ(@kakedukzss)です。
突然ですが手持ちのリールを自分でメンテナンスしてる人って意外と少ないと聞いた事があるんですよね。
「リールなんて年に一回メンテすれば良いでしょ」とか思ってる人も多いのではないでしょうか?(笑。
そういう自分も今の仕事になるまではリールメンテナンスはほとんどやった事がありませんでした。
まあ、基本スタイルがフリッパーだったのでクラッチを切るという事が極端に少ないのでメンテナンスの必要がほとんどなかったんですけどね(笑。
でもそれは少数派で、ほとんどの人はキャストして使ってますよね。それならメンテナンスは絶対やった方が良い訳です。
そんな自分が考えるリールメンテナンスについての考えを書いてみますね。
リールメンテナンスの効果
リールメンテナンスと言っても、その内容は様々です。
ベアリングにオイルをくれるだけでもメンテと言えばメンテですし。さすがにそのくらいの事は自分もやってました(笑。
でも、サイドカップを開いてギヤ周りのパーツ洗浄とかはやろうとも思いませんでした。
だって元に戻らなくなったら大変だし(汗っ。
そう思ってた自分ですが、今の仕事(リールカスタムパーツ設計製造)になってからどうしてもリールを分解しなければいけなくなりました。
パーツの寸法を確認するには外さなければならないですからね。そのおかげでリールをバラすのが日常になり、分解することが苦にならなくなりましたね。
でもいきなり最新のリールをバラして元に戻らなくなったら大変なので、手持ちのリールを何回も分解して基本構造を覚えたんです。
初期の頃にその生贄になったリールを紹介しますね(笑。
愛機SHIMANOスコーピオン1001
結婚して釣りをやめるまで使ってたスコーピオン1001。合計3台所有してます。
伝統のスコーピオンレッドで手ごろな値段のリールでした。自分のバス釣りキャリアの中で初めて手にした国産リールでしたね。
Abuの古いモデルから乗り換えたので、「何から何まで全然違う」と衝撃を受けたものでした(笑。
なので余計に中身をバラすなんて考えもしなかったです。
それで調子が変わるのがイヤでしたから。
でも仕事でリールの分解をしてるうちに自信がついて、長年放置していた愛機に手をつける事になるのですが、その前に別のリールの話を(笑。
ベイトリール分解はabu REVOシリーズ
現在の仕事(リールパーツ製造)になったのが2014年の事。
リールパーツの設計をするにあたり、リールの構造を理解する事は必須条件でした。
それまでまったくリールの構造を理解してなかったので、最初に全バラしをする時はそれはそれはドキドキしたものです(笑。
自分が最初からデザインして設計から製造まで全部担当したのは旧レボのクラッチでした。
AbuのREVOシリーズはクラッチの取り外しにサイドカップを開けないとならなかったんですよね(汗っ。
なのでサンプルを削ってはリールを全バラししてまた組み上げて、という繰り返しを幾度となく行う事になります。
おかげ様でレボの構造をイヤというほど覚えてしまいました。
最初のリールがレボだったおかげで強制的にリールの構造を勉強させてもらった形でしたね。
難関だったダイワTWS
その後、SHIMANO系リールのクラッチも数種類作りました。ある時期以降のSHIMANOリールはクラッチレバーがビス1本で簡単に外れます。
これは大した修行にはなりませんでしたね(笑。
で、その後に最大の難関であるDaiwa TWS系のクラッチを手がける訳です。
これが超難物だった(泣。
今までのリールにくらべて部品点数が桁違い。
しかもTWSという新機構がまったくもって複雑怪奇の難物だったんですよ。
[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2015/10/post-590/”]
そもそも自分の釣りブランクの時期に出ていたシステムだったので、どう言うものかもわかりません。
他にも、各部にクリッカーが仕込まれていてスプリングと超小型ノックが設定されてます。
クラッチのフィッティングはこれらをすべてバラしては組み上げるという繰り返し。
本当に修行そのものでしたね(苦笑。
[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2016/03/post-4107/”]
その時の修行のおかげで、その後のDaiwaTWS系リールの分解はかなり馴れました。Daiwa17タトゥーラSV TW8.1Lのときは抵抗なく分解できましたので(笑。
明らかに調子が悪くなったスコ1001
そんな修行を繰り返していた一年目。
その年が終わる頃には中々に自信がつき(笑。
いよいよ手持ちのリールをバラしてみたい衝動に駆られます(笑。
まるでリールメンテナンスのプロにでもなったような気分で、ブランク前まで使い込んでいたスコーピオン1001に着手するわけです。
かれこれ10数年前に買って一度も開けた事が無いリールですから。
中はすごい事になってましたね。
でも、不思議とその汚れが嬉しいというか、キレイにしてやるのがたまらないといか。
もう、隅々までバラして、パーツをすべてキレイに洗浄してやりましたね。
そして真新しいオイルやグリスでコーティングしてやり、元の通りに組み直してやった…
はずでしたが、明らかに調子が悪くなりました(爆。
[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2016/08/shimano-scorpion-1001/”]
巻き上げ感はゴリチックになり、異音もあるような気が(笑。
やっぱり使い込んだリールをメンテしてやるというのはプロの領域なのかもしれませんね。
それか、新しいうちから定期的にメンテしてやるか、ですね(笑。
メンテナンスとカスタムは違う
さて、そんな訳でアマチュアがやり過ぎたメンテナンスをすると痛い目にあうという事はわかって頂けたでしょうか(笑。
まあ、条件にもよるでしょうけど、巻き心地レベルを調整するのは完全にプロの領域でしょうね。
では、自分で出きるレベルの事は何があるでしょうか?
これはもう、カスタムでしょうね。
メンテナンスよりもカスタムの方が難易度が高いのでは?と思われるでしょうか。
たしかに超難易度の高いカスタムもありますが、実は簡単なカスタムはけっこうあるんですよ。
ドライバーが1本あればハンドルの交換などは誰でもできますからね。
あとカスタムスプールを入れるのはそれこそ技術はいりませんし。
ギヤをいじらないレベルでサイドカップを開けて、各部に専用のオイルを挿すとか。
そうやって段々とリールを理解してやれば楽しいと思いますよ。
大事にする事がメンテナンス
そんな訳で、メンテナンスは必要なのか?という事に対する答えはもちろんYESですよね(笑。
たぶん、リールの寿命って半永久的だと思います。
ちゃんとメンテナンスしてやれば、の話ですが。
ほぼ毎日湖に出るバスプロやガイドさんになると次元が違うとは思いますけどね。
要はメンテナンスって、リールを大事にする気持ちだと思うんですよね。
自分は年間釣行日数がそれほどでもないので、正直メンテナンスしなくても大きな問題は無いと思います(笑。
でも、リールをいじってるうちにリールメンテナンスが好きになってしまったんですよ。
もしかしたら、元々そうゆう資質があったのかもしれません。
性格がものぐさなので、面倒がってやらなかっただけで、「やってみると楽しかった」、という。
そうゆう人は、一度やりだすと楽しくなってどんどんやってしまいますね。
間違ってやりすぎて調子が悪くなったりしましたが、自分はそれをプロにまかせたりはしないつもりです(笑。
それを何とか調子良くしてやるのが楽しいですからね。
でも、リールメンテナンスのプロという方々がいるおかげで、思い切って自分でイジる事ができる時代になりましたよね。
もし自分でイジってて、どうしようもなくなったらプロに投げてしまえばいーや、的な(笑。
部品を紛失しても、ちゃんと元どおりにしてくれますしね。(もちろん別料金でしょうけど)
そうゆう意味では、思い切ってメンテナンスをやってみるのも良いのではないでしょうか。
最初からプロに出す前提で自分で途中までやってみる、とか。
意外とハマる人いるんじゃないですかね(笑。
いつも楽しく拝見してます。
リールのゴリ感は経験上、ほとんどがギアではなくインフィニットストッパー内の異物かストッパーのパイプの磨耗なので、ストッパーを洗浄するかパイプを交換すれば良くなることが多いですよ。シマノのパイプってダイワに比べて磨耗しやすい気がします。
コメントありがとうございます。インフィニットストッパー、洗浄したつもりでしたが、足りなかったかも知れないです。今はグリスを多めにつけて大分緩和されてますが(笑。
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