この春リリースされたばかりのリールですが、職業病で分解してしまいました(笑。
最初の頃はビビッてましたが、DaiwaのTWにもだいぶ馴れましたね。
そんな訳で分解手順を公開いたします。
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作業手順の確認
みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのカケヅカ(@kakedukzss)です。
先日購入したDaiwa17タトゥーラSV TW8.1Lですが、一度もフィールドで使ってない状態ですが全バラししてみました(笑。
半分は仕事ですが、半分は好奇心からです。
ただし全分解を推奨する訳ではありません。
メンテナンスでここまで分解する事はまだまだ無いはず(笑。
あくまでもリールの構造を理解するため、そして個人のメンテナンスの参考程度にお考えくださいね。
では作業内容を進めていきますね。
ハンドルまわり
どのリールもまずはハンドルを外すところからやります。
でも普通はスプールを外す方が先かもしれないですね(笑。
まあ自分の手順なので、どちらでも問題無いと思いますけどね。
ハンドルロックプレートのビスを緩めます。ここは正ネジなので反時計まわりで外せます。↓
ロックプレートを外した状態↓
そしてハンドルロックナットを緩めます。左ハンドルは逆ネジなので時計まわりで緩みます。右ハンドルの場合はその逆ですね。↓
ハンドルを外したところ↓
ここまでは肩ならしといったところでしょうか(笑。
スタードラグまわり
つづいてスタードラグを外します。これはただ外すだけですね。↓
気を付けるのはここから。スプリングの後にドラグナットを緩めていきます。ここも逆ネジなので時計まわりで緩めます。↓
時計まわりに回していくと外れますが、この時グリスと一緒にドラグワッシャーがくっついてきますので気をつけましょう。↓
ドラグワッシャーだけを外した状態↓
外した順に並べておくと組むときに迷いにくいです。↓
ドラグホルダーとベアリングの間にも薄いワッシャーがあるので紛失に注意しましょう。
ここまでで紛失の恐れのある極小のパーツはほとんど無いはず。
ちょっと一休みして、次はスプールを外していきますね。
パーミングカップ(LSプレート)
メーカーによって呼び方が違いますが、ハンドルの反対側、パーミングカップを外してスプールを抜きます。
17タトゥーラSV TWの場合はコインでブレーキダイヤルスクリューを緩めます。ここは正ネジなので反時計まわりで緩めます。↓
スクリューは緩めていっても外れる事はありません。空まわりするくらい緩めておきます。
そしてカップを下に向かって下げてやるとスライドします。↓
そしてそのまま外れます。↓
この状態でスプールは普通に外れるはず。↓
こちらも紛失のおそれのあるパーツはありません。
ただし屋外や釣り場でおこなう場合はプレートを落としてしまわないように気を付けたいところ。
屋内のデスクの上ならほとんど心配はいらないですね。
サイドカップ(RSプレート)
いよいよサイドカップを外していきます。
ハンドル側のプレートを止めているビスを三箇所緩めます。
これはマイナスドライバーでないと緩まないですね。ちなみに正ネジなので反時計まわりで緩みます。
ビスは三個の内一個だけ長さが違うので覚えておきましょう。
三箇所のビスを緩めるとカップが外れますが、この時は細心の注意が必要です。
中のパーツが落ちてくる場合がありますので、トレーの上などで、極力ゆっくりと丁寧にカップを外します。
シャフトと一緒にハンドル部のベアリングなどが外れてくる場合もありますから、とにかく慎重に。
ドライブギヤ関連
丁寧にカップを外すとこんな感じです。↓
カップ側にベアリングが付いてるのですが、ここはとりあえずそのままにしておきます。
本体側に付いているスプリングが二個あるので、これも丁寧に外しておきます。↓
グリスでベトベトになってるので飛びにくいですが、これも紛失の恐れが高いパーツの一つです。
もしもこの時点でスプリングが二つ無かった場合、カップ側に付いてる可能性が高いので確認してみてください。
ここから先も順番が重要になりますので注意したいです。
ドラグディスクとドライブギヤを外します。↓
今回Daiwaを評価したいのはドラグディスクがすんなり抜けた事ですね。
これまでのリールではシャフト端部のつぶれ?により、ドラグディスクが抜けなかったんですよ。
どうやら今期のモデルではその部分が解消されてるようです。
いやいや、自分が買ったこの一台だけかも?、わかりません(汗っ。
そしてラチェットと呼ばれるプレートとドライブギヤW(グリスまみれの茶色いプレート)を外します。↓
とにかく順番だけは間違えないようにしたいです。
そしてピニオン&クラッチプレートを抜いておきましょう↓
これは普通に外れます。
ここまでは紛失しやすいパーツも多く、神経を使う事が多いですよね。
順番などを迷わないように、トレーに並べておく事をおすすめします。
いやいや、ここまでのオーバーホールをする事は通常無いですけどね(笑。
まあ1年くらい使ったらメンテナンスする事があるかもしれませんけどね(2017年4月現在)
ギヤーシャフトまわり
この時点で本体の内蔵パーツにもグリスが過剰に付着してるように見えます。
自分的にはあまりグリス過多なのは好みではありません。
これをキレイにするためにも、さらに分解を進めていきます。
ギヤーシャフトとウォームギヤー(白い樹脂部)を外すためにネジが見える位置に合わせます。↓
ここで気を付けたいのは、最初に固着してるネジを緩める時はなるべく大型のドライバーでネジの頭をナメないようにする事。ちなみに正ネジなので反時計まわりで緩みます。↓
ほんの少しでも緩んでしまえば、あとは回しやすいマイクロドライバーで緩めてやります。↓
ここでもネジの紛失にはご注意くださいね。
順番が前後してしまいますが、噛み合わせのウォームシャフトギヤー(白い樹脂部の小さい方)のEリングを外します↓
このEリングが難物で、馴れないと中々外せない上に紛失の恐れが非常に高いパーツです。
ここは過去記事で紹介した絶対にEリングを失くさないで外す方法を参考にしてもらえればと思います。
[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2017/04/do-not-lose-the-e-ring-stopper-ring/”]
ウォームギヤとウォームシャフトギヤを外した状態↓
ここでもギヤシャフトを外した後に極小のプレートがありますので、紛失にはご注意を。↓
フロントカバー
だいぶバラバラになってきましたが、自分でも間違えないように気をつけたいと思ってます。
こうして記事にしておかないと自分でもわからなくなってしまいそうなので(笑。
それではフロントカバーを外しましょう。
サイドにあるビスを緩めます。ここでも最初に緩める時はなるべく大きなドライバーを使いたいですね。ちなみに正ネジなので反時計まわりで緩めます↓
そして反対側にもあるので、こちらも緩めましょう。同じように正ネジです。
ネジの紛失と管理には気をつけて、フロントカバーを外します。前にスライドさせるだけですね。↓
キックレバープレートまわり
さあいよいよ佳境です(笑。
次からはDaiwa製リールの独自機能であるTWシステムに関わるパーツなので、これまで以上に慎重に作業を進めていきます。
特に紛失の可能性が高いパーツが続きますので、馴れないうちは上で紹介したポリ袋の中で作業する方法も活用したいところですね。
キックレバープレートと呼ばれるパーツのネジを二箇所緩めます。ここも正ネジなので反時計まわりで緩めます。↓
この辺りのネジは頭が小さいものが多く、大型のドライバーが使えないかもしれませんので、なるべくフィットするものを使うようにしたいところですね。
ネジを緩めてもすぐには外さないでおきます。指で押さえておきましょう↓
むやみに外すとパーツの向きや順番がわからなくなってしまうので、一つ一つ丁寧に外していきます。
紛失の恐れもあるので、とにかく慎重に!
パーツが飛ばない事を確認して、ゆっくり指を離します。↓
別の場所を押さえ直して、クラッチカムプレートと呼ばれるパーツのネジを外します。ここも正ネジなので反時計まわりで緩みます。↓
ここでもなるべく大型のドライバーを使って最初だけ緩めます。
もちろんそのまま外すまで同じドライバーでも良いのですが、緩んだ後は回しにくいんですよね。
持ち換える時にビスを落としてしまったりするので、自分は緩めた後はマイクロドライバーを使います。
クラッチカムプレートのネジを外した後に他のパーツが落ちないように、プレートを上向きにして外してやりましょう。↓
この時クラッチのキックプレートSP(バネ)と呼ばれるが外れるようになりますが、向きがあるので注意しましょう。(足の長い方が本体に収まります)
ここで初めてクラッチレバーが外れます↓
Daiwa製カスタムクラッチはここまでしないと交換できないから厄介なんですよね(苦笑。
クラッチカムプレートピンと呼ばれるノックピン的なものがあるので、これも紛失しないように外しておきます。↓
ロケット型のピンと極小のスプリング、白い樹脂のカラーがセットになってます。↑
クラッチカムプレートピンSPカバー(名前長っ!)↓
そしてピニオンを支持するベアリングも抜いておきます↓
画像はウォームシャフトが抜いてありますが、この後説明します。
順番が前後してすみません(汗っ。
ウォームシャフト&ウォームシールド
写真の順番が前後してごめんなさい。
作業手順としてはどちらが先でも問題はありませんので。
ではウォームシャフトを抜いていきます。
ハンドルの反対側にあるEリングを外します↓
リールのオーバーホールでネックになるのがこのEリングを外す作業ではないでしょうか。
自分はだいぶ馴れましたが、いまだに神経を使う作業ですね(汗っ。
読者の方の中にはテープで固定した上から外すという方法を採用している方もいるようです。
今後ためしてみようと思いますが、それにはグリスをキレイに拭き取らないと効果が出ないように思います(笑。
次も順番が前後してしまいますが、レベルワインドキャップは外しておきます↓
このキャップの中にも極小のワッシャーが入ってるので紛失にはご注意ください。
その後ポールと呼ばれるピンを抜いておきます↓
この部分もグリスがたっぷり付着してますよで、小さいパーツがくっついてる場合があります。
その部分には注意しながら作業を進めていきます。
ここでやっとウォームシャフトが抜けました↓
そしてウォームシールドも抜けます↓
ここまでで粗方のパーツはバラした事になりますね↓
さいごに
各部のグリスを拭き取るのに問題ないのであれば、無理にすべてのパーツを分解する必要はないと思います。
かなりの期間使い込んで、細部にまで汚れが溜まってる状態になったら完全分解して洗浄してやった方が良いのですが、新品状態であれば必要ないでしょう。
オシレーティングポスト(レベルワインドシャフト)のようなシャフト類は、この段階では外しません↓
グリスを拭き取ってやるだけで今は十分だと思いますよ。
そんな訳でここまでバラす手順を紹介してみました。
本来はノーマルが一番使いやすいはずなんですが、どうもグリスが過剰に塗布されてるように思えてしょうがなかったので(笑。
そしてせっかくなので、回転部のベアリングは洗浄脱脂して、専用のオイルをくれてやろうと思います。
スプールの回転に関係するベアリングがグリスたっぷりというのはどうもね(汗っ。
そして改めてオススメしておきますが、拭き取りにはキムワイプ良いですよ。
リールメンテナンスをするなら、キムワイプも含めて専用ツールがあると作業効率が全然違いますからね。
よかったらHEDGEHOG STUDIOのホームページを覗いてみてください。
自分が手がけたツール類をチェックできますので(笑。
宜しくお願いします。
おわります。
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