チタンロックナットについてナナブンノニブログのみかんさんが熱い記事を書いてくれてますので、興味のある人はぜひ読んでみてください。チタンの良いところを余す事なく説明してくれてます!
[blogcard url=”https://nanabunnoni.net/titanium-lock-nut-kdw/”]
左ハンドルのベイトリールはハンドル周りのネジが逆ネジなので、時計回しで緩みます。右ハンドルはこの逆。
ハンドルを外した後に現れるドラグナットも逆ネジなので時計方向に回して緩めます。
ドラグナットを外したところ。座金に向きがあるので間違えないようにしましょう。
ドラグワッシャー2枚と座金1枚は画像の順番。ワッシャーにも向きがあるので注意。合わせた時に両端が付いてるようにするのが正解。両端が反り返ってしまわないように。
自分がリール分解時に使うドライバーの大きいやつ。固着したネジを最初の少しだけ緩める時に使う。小さいドライバーだとナメやすいので。
本体サイドカップを止めてるネジは3箇所。それぞれネジの種類が違うので注意。
最初に少し緩めた後は愛用しているWERAのドライバーを使う。このシリーズは使いやすくて本当にオススメ。
リールシート前方下にあるネジ。頭部がやや深くて3本の中で一番短い。
リールシート後部下にあるネジ。頭や薄く半丸形状。3本のネジの中で2番めに長い。
スプールを外すと出てくるネジ。3本の中で一番長い。
本体とサイドカップを止めてるネジを3本とも外したところ。カップがはずれないようにしっかり持っておく事。
サイドカップを雑に開けると中から部品が飛び出す危険があるので慎重に。ゆっくりゆっくり。
ここまで空けてしまえば大丈夫。
部品が飛び出さないのを確認したらサイドカップを外します。
図面番号33のインナーチューブというヤツを外しておきます。必須の作業ではないですが、万が一失くしたら困るので。
画像にあるスプリング(✕2本)も無くしやすいので外しておきます。
次にドライブギヤをスタードラグ板・スタードラグ座金と一緒に引き抜きます。これは抜いた後もセットにしておく事をオススメします。
つづいてスタードラグ座金とストーパーギヤを一緒に引き抜きます。これもセットしておくと良いでしょう。
ピニオンギヤとクラッチヨーク(白い樹脂部)も一緒に外しておきます。
続いてドライブギヤ軸固定版と呼ばれるパーツを外すのですが、ここでちょっとだけ難易度の高い作業。ウォームシャフトギヤを止めているEリングを外します。
ウォームシャフトギヤを止めているEリングですが、自分は極小のマイナスドライバーを使って外します。ただしこの時Eリングをどこかに飛ばして紛失してしまう事が多々起こりますので細心の注意が必要でして。オススメの方法を別記事に書いてますのでぜひ参考にしてもらえればと思います。
慎重に作業すれば取れますが、ウォームシャフトギヤに微妙な傷が付く事もあります。気にしない人は良いですが、気になる方はイカヒメさんが推奨する外し方を参考にしてみてください。
[blogcard url=”https://ikahime.net/engineer-e-ring”]
Eリングを外してしまえばウォームシャフトギヤは簡単に外せます。
そしてドライブギヤ固定板を止めているビスを緩めていきます。最初はナメないように大型のプラスドライバーで。
一旦緩めてしまったあとはいつものWERAのドライバーで。
ドライブギヤ軸固定版はそのまま待っすく引っ張れば普通にハズレます。
続いてレベルワインドガイドを抜きます。外に向けって押し出してやるだけですので簡単に抜けます。
画像のレベルワインドガイドはカスタム品ですが、ノーマルでも手順は同じです。
レベルワインドガイドを抜いてしまえばレベルワインドキャップの向きを動かせるようになります。下側に回すように動かしてドライバーが入るようにしてやります。
レベルワインドキャップを緩める時に使う大型のマイナスドライバー。マイクロドライバーだと傷や打痕が付いてしまう恐れがありますので注意が必要です。
画像のレベルワインドキャップもカスタム品ですが、ノーマルでも手順は一緒です。
一旦緩めてしまった後はマイクロドライバーで緩めます。
レベルワインドキャップを外した状態。ここに銅製のワッシャーが入ってるので、それも取っておきます。
このときもハンドルノブキャップリムーバーが便利です(チョコチョコ専用ツールの宣伝を挟んでいくスタイルw)。
中に入ってるウォームシャフトピンを抜き取ります。固着が無ければ下向きにしてポンポンとしてやれば出てくるはず。
製造時期によってウォームシャフトピンがメタル製と樹脂製の2種類あるようです。画像はメタル製。
ウォームシャフトピンを抜いてしまえばレベルワインドパイプが外せます。
レベルワインドパイプを外すまでの作業で取り外したパーツ達。中々深い部分まで分解する必要がありますね(汗。
ここまでがレベルワインドパイプを交換するための分解作業です。
ここから先はレベルワインドパイプをカスタムして組み上げていく作業を説明しますね。
途中に登場したリールメンテナンス専用ツールに関してブログ仲間のツリラクさんが記事を書いてくれてますので、詳しい使い方など参考にしてみてください
[blogcard url=”https://tsuriluck.com/2020/02/04/how-to-maintain-reels-and-what-to-use/”]
カスタムレベルワインドパイプをセットする
ではここからはカスタムレベルワインドパイプのセットを説明していきます。
カスタムパーツとしてのレベルワインドパイプにはベアリングが一個付属します。
ノーマル状態のウォームシャフトには両端にワッシャーが一枚ずつ付いてますが、カスタムの際には使わなくなります。樹脂カラーをそのまま使う場合はセットしてください。
レベルワインドパイプの交換に興味のある人は相当なカスタムマニアだと思うのですが、どうせならウォームシャフトギヤ側のカラーもベアリング化したいと思うのではないでしょうか。そんな方にはちゃんとHEDGEHOG STUDIOで商品をラインナップしてありますので、ぜひチェックしてみてください→
18バンタムMGLウォームシャフトベアリングキット
レベルワインドパイプの奥にベアリングをセットします。ウォームシャフトピンに付けた状態ではめ込んでやれば簡単です。
ベアリングがとまるまでしっかりはめ込んでやります。
レベルワインドパイプを差し込む手順ですが、まず片方の手でレベルワインド組を持ったままもう片方の手でレベルワインドパイプをはめこんでいきます。
レベルワインド組に通してレベルワインドパイプを本体にセットしたところ。
次にウォームシャフトをはめ込んでいきます。
この時点ではただ差し込んでやるだけです。
ここで付属のウォームシャフトピンをレベルワインド組に差し込んでやります。
ウォームシャフトピンがウォームシャフトの溝にちゃんと入ると画像のようにピンが縁より沈む感じになります。
次に銅製ワッシャーを入れます。
銅製ワッシャーがツライチより沈んでる事を確認してレベルワインドキャップをハメて行きます。
レベルワインドキャップは手でも最後までハメられる硬さのはず。レベルワインド組とキャップがしっかり組み合ってる事を確認してください。
つづいてレベルワインドガイドを差し込みます。
レベルワインドガイドがレベルワインド組の下部の穴を通るように入れていきます。
レベルワインドガイドをセットしたらドライブギヤ軸固定版を本体に止めて行きます。
この時の注意点はレベルワインドパイプの向きで、ドライブギヤ軸固定版とレベルワインドパイプの端部の切り欠きの向きが合うようにするとピタっと座ります。
レベルワインドパイプの切り欠きとドライブギヤ軸固定版を合わせた状態。各部のネジ穴もピッタリ合ってるはず。
ドライブギヤ軸固定版が本体から浮いてない事を確認してビスで固定してやります。
ドライブギヤ軸固定版を本体に止めたらウォームシャフトギヤをはめ込みます。向きがあるので注意。
ウォームシャフトピンの端部とウォームシャフトギヤの向きを合わせた事を確認したらそのまま押し込んでやります。大小のウォームシャフトギヤのかみ合わせにも注意。
つづいて要注意ポイントであるEリングのセット。おちついてゆっくりやればできます(笑。 まずはピンセットなどでウォームシャフトギヤ端部の切り込みに入るだけ入れてやります。
Eリングを途中まで入れた後はラジオペンチなどで軸とEリングを同時につかんではめ込みます。小さくパチっと入る感じがわかると思います。
あとは組むだけの簡単な作業です。ピニオンギヤをクラッチヨークと一緒に差し込みます。
クラッチヨークを逆に付けてしまうミスをしやすいので注意。画像の向きが正解。
続いてストッパーギヤとスタードラグ座金をはめ込みます。
ストッパーギヤは差し込む向きが合ってないと浮いてしまいます。ドライブシャフトが空回りしてたらちゃんと差し込まれてないので、ハマるまで回してやります。
ストッパーギヤがちゃんとハマった状態。
続いてドライブギヤとスタードラブ板・スタードラグ座金を一緒に差し込みます。
ここも正しく差し込まれてれば隙間なく座るはず。ドライブギヤは空回りする状態が正解。
ここでインナーチューブを差し込んでおきます。
スタードラグ板の切り欠きとインナーチューブの切り欠きが合うようになってますので、そこにセットします。
スタードラグ板とインナーチューブがキッチリ組まれた状態。
スプリングをセットしたら本体A(サイドカップ)を取り付け。
画像はスプリングをセットし忘れてます(汗。スプリングがないとクラッチを切った時に不具合が出るので、必ず忘れないようにしましょう。
部品を飛ばさないように丁寧に丁寧に…
本体Aとフレーム組がピタっとハマりました‼️
そのまま手で押さえてビスで固定して行きます。3本のビスはそれぞれ長さが違うので注意(2回め。
フレーム組上部の穴には一番長いビスを。
リールシート後部には2番目に長いビスを。
リールシート前部には一番短いビスを。
ビスを軽く締めたら最後に大型のドライバーで増し締めしてやります。締めすぎ注意。
スプールをセットして…
ハンドル周りを組んで行きます。まずはスタードラグベアリング座金を。
つづいてドライブギヤ座金を2枚。反り返りが同じ向きにならないように注意。()⇐こんな感じになるように。
続いてスタードラグスペーサー。表裏があるので注意です。グレーっぽい色が付いてる方が外側。画像参照。
続いてスタードラグ固定ナットを入れます。逆ネジなので反時計回りで締まっていきます。
ベイトリールの左ハンドルはドライブシャフトが逆ネジなので、反時計周りで締まるようになってます。画像の矢印方向で締まります。
スタードラグとハンドルをセットしたらロックナットで固定します。この場合も反時計周りで締ります。画像参照。
これにて完成。チラ見えするレベルワインドパイプがキラリ!
今回はわかり安いようにレッドのレベルワインドパイプをセットしてみましたが、シャンパンゴールドとブラックの組み合わせはそんなに悪くない?
18バンタムMGLは発売時期によってパーツの仕様が違ってたりしまして。基本的な分解手順は今回の記事を見てもらえば大丈夫だと思います。
ただ人によって分解手順や交換方法が若干違ったりするので、正解が複数存在すると思ってもらえたら。
パーツを先行して使ってもらってるブログ仲間のみかんさんとイカヒメさんが自分とはちょっと違った視点での分解:交換記事を書いてくれてますので、ぜひそちらも参考にして欲しいと思います。
[blogcard url=”https://nanabunnoni.net/18bantam-custom-level-wind/”] [blogcard url=”https://ikahime.net/worm-shaft-pin-custom”]
シモサカナさんのガチ初心者のレベルワインドパイプ交換記事も必見です。
[blogcard url=”https://basstsurimatsuri.net/18bantam-custom-level-wind/”]
さいごに
ベイトリールのレベルワインドパイプ交換は結構難易度高めのカスタムですが、リールの構造を覚えるには最高の修行でもあります。
ハンドルとスタードラグを外してサイドカップを開けてみるのは、初心者にとってセルフメンテナンスの1つの壁なのかなと。
でも何回か作業してるうちに慣れてきて、そのうち気軽に分解できるようになるんじゃないかと思いますよ。
特にSHIMANO系ベイトリールはシンプルな作りなので部品の点数が少ないですしね。
18バンタムMGLのレベルワインドパイプは他のリールとちょっと違って、ノーマルと同じように切削で削るのは無理だったんですよ。
なのでベアリングでウォームシャフトの端部を支持する仕様にしてみたんです。そしてノーマルのウォームシャフトピンだとちゃんと動かない事が判明したので、それもマシンカットで専用のものを削ってしまったという。
それが怪我の功名で、自分のバンタムはちょっとありえないぐらいハンドル回転がシルキーになってしまったんですよね。
18バンタムMGLって発売時期でパーツの仕様が違うので、全ての個体で同じ効果が期待できるのかわかりませんが、少なくともレベルワインドパイプを交換する事でマイナスの要素は無いんじゃないかと思ってます。
もちろん見た目を変えるドラスアップ的な意味でもオススメなので、ぜひレベルワインドパイプのカスタムにトライしてもらえたらと思います。
では。
[…] KAKEDZUKA.com_R【取り付け説明】18バンタムMGL用レベルワインドパイプをセットして組み立てるまで…https://kakedzukass.com/18-bantam-mgl-level-wind-pipe-replacement/HEDGEHOG STUDIOから販売される18バンタムMGL […]
ヘッジホッグスタジオにてウォームシャフトパイプセット購入いたしましたが、付属のベアリングをセットするとウォームシャフトの飛び出しが1ミリほど多くなり過ぎ、うまくセットできません。
ベアリングの厚みがありすぎるのか、パイプの奥行きが不足している様な気がします。
何か考えられる理由がありましたら教えてください。リールはバンタムmgl の左(発売開始すぐ購入)です。ヘッジホッグに問い合わせしても返信がなくこちらに問い合わせさせていただきました。
返信が遅くなり申し訳ありません。ウォームシャフトパイプセットを購入頂きありがとうございます。ウォームシャフトが収まらない理由で考えられるのは、まずノーマル時に使っているワッシャー類が残っている場合です。それらを全て外した状態で試して頂ければと思います。それでも改善サれない場合、パイプ自体の不具合の可能性も考えられます。ベアリングが収まる部分の径をギリギリで削ってるので、少し強めに押し込んで頂くとさらに奥にベアリングが入ります。どうしてもセットできない場合は新しいものを交換させて頂きます。交換については後日専用のフォームを作ってこちらのブログで公開しますので、少しお待ちください。ご迷惑をおかけいたします。
ご返信ありがとうございます。
ヘッジホッグさんと連絡が付きました。
製品に不具合があるとの事で返金の処理となりました。
ワッシャーやシムが内部に残っていたという事はありませんでしたので
押し込みの力が弱かったのか、あるいはバンタム側に仕様の違いがあったのかもしれません。
しばらく様子を見てまた機会があれば購入させていただきます。