Daiwaスティーズリミテッド分解手順解説

Daiwaスティーズリミテッドの分解手順を解説します。STEEZ ATW・STEEZ SVTWもほぼ同じ手順ですので、オーバーホールやセルフメンテンスの参考にしてください。

 

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KDW製STEEZ用クラッチ交換を前提に

 

こんにちは、ほぼフリッパーややクランカーのかけづかです。

 

もうすぐ発売予定のスティーズ用クラッチですが、今回も見た目・使用感ともに会心の出来栄えです。ですが、Daiwaのクラッチは交換するためにほぼ全バラししなくてはならないんですよね。そこがネック。

 

そんな訳で今回はスティーズリミテッドの分解解説記事を作成する事にしました。

 

 

daiwa STEEZ limitedLTD (39)

HEDGEHOG STUDIOからレンタルしてもらってる21スティーズLIMITEDにプロトのクラッチをセットしてところ。流石Daiwaのハイエンドだけあって、素晴らしいキャストフィールでした。お値段も最高峰ですが…。

 

画像はスティーズリミテッドですが、スティーズATWとスティーズSVTWもほとんど同じ構造ですので、同じ手順でバラせます。

 

そしてDaiwaのTWS機はほとんどみんな同じような構造なので、ジリオンやタトゥーラ、アルファスにも応用できるんじゃないかと思います。

 

今後Daiwaの各機種のクラッチを作っていきたいので、一度ガッチリTWS機の分解記事を書いておかなければという使命感に駆られて書いてます。

 

工具について
今回の分解で使用する工具ですが

●プラスとマイナスのドライバー

●ハンドルを外すためのスパナ/モンキーレンチ

●Eリングを外すための極小マイナスドライバー

が欲しいところ。

100円ショップにあるものでも作業できますが、今後セルフメンテナンスをやるなら少しだけ良いモノを揃えたいですね。

参考までに自分の使ってる工具類がこちら

 

注意:リールの分解はメーカーサポートを受けられなく場合がありますので、分解の際は自己責任でお願いします。

もし分解の途中でわからなくなってしまった場合、社外のメンテナンス屋にお願いする事もできますのでご安心ください。パーツの紛失にも相談に乗ってくれますし、メンテナンスを依頼すればクラッチを始め各種カスタムパーツの組み込みで別料金が加算される事はありません。

メンテナンス依頼はこちら
リールメンテナンスドットコム

①スティーズリミテッドのハンドル周り

 

それでは分解手順を解説していきます。まずはハンドル周りから。

まずはハンドル周りをバラしていきます。細かい部品を飛ばしてしまうと探すのが大変なので、大きめのトレーかタオルを敷いた上で作業すると良いでしょう。

DAIWA STEEZ LIMITED

ハンドルロックボルトを固定しているビスは正ネジなので反時計回りに回す事で緩みます。ここはマイナスドライバーを使用。

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ビスを外すとリテーナー(ハンドルロックプレート)が取れますので、ハンドルを固定してるロックボルトを回す事ができます。

 

次にハンドルを固定しているロックボルトを緩めていきます。結構力を入れる部分なので、専用のトラストレンチを使う事をオススメします。

DAIWA STEEZ LIMITED-1

スティーズのハンドルロックボルトは左右共通で正ネジです。普通のネジと同じように反時計回りで緩みます。

トラストレンチを使うとカラーアルマイトされたパーツに優しいよ

2016年9月16日

 

ロックボルトを外すとハンドルが外れます。落とさないようにハンドルをボディー側にしっかりおさえておきましょう。

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スプリングが効いてるのでロックボルトを外すとハンドルが押し出される仕組みになっている。無駄に落とさないようにしっかり抑えておきたい。

 

ハンドルを外すとそのままスタードラグも外せます。

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ハンドル周りの最初の難関、スタードラグ。慣れてしまえはそんなに難しくないが、ドラグワッシャーやスプリングなど部品点数が多いので注意しながらすすめたい。

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DAIWA STEEZ LIMITEDのスタードラグを外したところ。スプリングなど細かい部品を紛失しないように丁寧に作業します。

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スプリングを受けてるのがドラグナット(四角く黒いヤツ)ですが、左ハンドルの場合コレが逆ネジになってるので注意です。時計周りに回すと緩みます。

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画像のDAIWA STEEZ LIMITEDは左ハンドルなので、ドラグナットは逆ネジになってます。画像の矢印のように時計周りに回すと緩みます。右ハンドルの場合は全て正ネジ。

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DAIWA STEEZ LIMITEDのドラグナットを外したところ。グリスでスタードラグワッシャーがくっついてくるので、失くさないように注意です。

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ドラグナットを外すと、ドラグSP.W(スプリングワッシャー)とドラグホルダーが抜けます。ここらへんも部品を失くさないように丁寧に作業したいですね。

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Daiwaに限らず、ドラグワッシャーには表裏の向きがあるので、間違えないようにしましょう。同じ向き同士で重ねない事。

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画像のハンドルベアリングW(ワッシャー)を抜くのを忘れずに。これ意外と見落として紛失しがちです。

 

DAIWA STEEZ LIMITEDのサイドボディー(LSプレート)を外す

 

次に部品名LSプレートと呼ばれるサイドボディーを外します。

 

ハンドル側ボディーに3点で止まってるので、これをプラスドライバーで外していきます。

 

DAIWA STEEZ LIMITEDのボディーを外すところ。画像のスティーズはHEDGEHOG STUDIOからのレンタルなので、六角レンチ対応のジュラルミンビスが付いてましたが、おそらくノーマルはプラスのビスなのではないかと。

STEEZLtd

3箇所止まってるビスをそれぞれ外していきます。これは通常の正ネジなので、反時計回りで緩みます。

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HEDGEHOG STUDIOからレンタルしたDAIWA STEEZ LIMITEDは3点ともに同じビスでした。

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DAIWA STEEZ LIMITEDのボディーを外すところ。クラッチヨークと呼ばれる部分にスプリングが2個付いてるのですが、それが飛ばないように静かに外します。

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DAIWA STEEZ LIMITEDのボディーを開けたところ。画像の印のスプリングを飛ばさないよう慎重に作業してください。

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DAIWA STEEZ LIMITEDのドライブギヤを外す

 

続いてドライブギヤ周りを外していきます。ここは抜くだけなので簡単。ただしパーツの順番が大事なので、組む時に間違えないように抜いた順に並べておきます。

 

ここから先はグリスが塗布されているパーツが多くなるので、チリやホコリがなるべく付かないように保管しておきたいところ。

 

自分は100均の金属製トレーにキムワイプという毛羽立たないナプキンのようなモノを敷いて、その上にパーツを置くようにしてます。キムワイプはマジでおすすめですよ。

リールの余分なグリスをふき取るのに最適な【キムワイプ】とは

2017年4月13日

 

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DAIWA STEEZ LIMITEDのドライブギヤを抜いてるところ。ここは慎重に2回に分けて抜いていきます。

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ギヤ周りはグリスが多めについてるので、なるべくチリやホコリが付かないように保管しておきたいですね。

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ラチェットは左右で向きが違うので、外した方向を間違わないように保管しておきます。

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DAIWA STEEZ LIMITEDのラチェットに付いている茶色いプレートはドラグプレートと呼ばれるヤツだと思います。Daiwaの分解図には載ってないですが。黒いベタベタしたのはドラググリスだと思われますので拭き取らないように(笑。

 

続いてピニオンギヤとクラッチヨーク(黒い樹脂の部分)を一緒に引き抜いてやります。これもホコリが付かないように保管します。

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ピニオンギヤとクラッチヨークもグリスたっぷりなので、これを拭き取らないように保管します。オーバーホールしてメンテナンスする場合はキレイにして新しいグリスを塗ってやると快適になりますよ。

 

ここまでは引き抜くだけで取れますので、失くさないように注意してれば大丈夫です。

DAIWA STEEZ LIMITEDのギヤシャフトとウォームシャフトギヤを外す

 

続いてギヤシャフトを外していきます。ネジが結構硬く締まってるので、ネジ頭を舐めないように細心の注意が必要な作業ですね。

 

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ギヤシャフトの肉が抜いてある部分からネジ頭が見える位置まで回してやります。

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ネジ頭が見えてる部分にドライバーを差し込んでやります。

STEEZlimited -1

ギヤシャフトを固定してるネジが二箇所あるので、それを反時計回りにまわして緩めていきます。舐めやすいので注意!思いっきりドライバーを押し付けるようにして緩めるのがコツ。

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おそらく固着してるはずなので、十分に押し付けてネジ頭を舐めないように注意。緩める時だけ大きめのドライバーを使うのも良いですね。

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ネジを緩めたらそのまま外します。ネジを紛失しないように注意。

 

続いてEリングで固定されているウォームシャフトギヤを外すのですが、これはリールの分解作業で一番の鬼門だと思ってもらって良いです。外す事自体はそこまで難しくないのですが、外した瞬間Eリングがすっ飛んで部屋の中を四つん這いで探すハメになります(マジです。

 

なので慣れないうちは、大きめのビニール袋の中にリールをスッポリ入れてその中で作業するのがおすすめ。慣れてもたまにやってしまうほど、油断ならないヤツです(苦笑。

リールメンテナンスでEリングやストッパーリングを絶対に無くさないで外す方法

2017年4月7日
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ウォームシャフトギヤを固定してるEリング。これを外すのが難関(汗。

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極小のマイナスドライバーをリングの隙間に差し込んでズラしてやります。慣れないと120%リングを飛ばして紛失しますので要注意!

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無事にEリングを外したところ。失くさないように大切に保管します。

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Eリングを無事に外せたら、あとは普通に引き抜けます。ちょっと硬い場合がありますが、マイナスドライバーを差し込んでも良いし、気合で爪を引っ掛けて抜いても良いです。くれぐれも怪我をしないように(笑。

 

DAIWA STEEZ LIMITEDのクラッチカムプレートを外す

 

さて、分解作業も残すところ僅かですが、ここから先は最難関作業だと思ってください。外す事自体は難しくありませんが、とにかく細かい部品が多いので、紛失の可能性が大きいです。自信の無い方は大きめのビニール袋の中で作業する事をおすすめします。

まずはクラッチカムプレートにネジ2本で留まっているグレーのパーツ(SHIMANOで言うクラッチカム押さえ板)を外します。これはただ外すだけなので、そこまで気を使う必要はありません。ビスを紛失しないように気をつけてください。

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クラッチカムプレートの上に付いてる部品はDaiwaの分解図には名前が載って無かった…。

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ビスを一本だけ外せばスライドさせて外せます。この方がビスの紛失を少しでも防げるし、組み立ての時に楽ですよ。

 

続いてクラッチカムプレートSC(スクリュー)を外します。ここからがダイワTWS系リール分解の山です!

気を付けたいのは、このネジを外すと同時に複数のパーツに掛かった負荷がフリーになり、各部のスプリングや細かいパーツが飛んでしまう可能性があります。初めてバラす方は大きめのポリ袋などにリールをスッポリ入れて作業する事をオススメします。

外したパーツを戻せなくなる事が心配かもしれませんが、紛失しなければ絶対元に戻せますので、まずは失くさない事を心がけましょう。

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ここのネジを外す時は必ずプレートとボディーを押さえながら作業します。こうしないとネジが外れた瞬間色んなパーツが飛び出してしまいますので。

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クラッチカムプレートを固定してるネジも最初結構硬いので、緩める時だけ大きめのドライバーを使った方が良いです。少し緩んだら小さいドライバーで素早く外します。

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クラッチカムプレートSCと一緒に薄いワッシャーがあるので、失くさないように注意です。

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クラッチのクリアランス調整に重要な意味があるワッシャー。見落としがちなので紛失に注意。

 

クラッチカムプレートSCを外したら、本体ボディーからクラッチカムプレートを外します。一番気を付けるポイントはクラッチカムSP(スプリング)を飛ばさない事。下の画像のようにスプリングごとカムを押さえながら静かに静かに外します。ここがダイワTWS系リールの分解で最も重要な部分と言っても良いです。

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クラッチカムプレートを雑に外すとクラッチカムSPが飛んでしまうので、ゆっくり丁寧に外します。慎重にやれば大丈夫なので、慌てず騒がず(笑。

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クラッチカムプレートを少し浮かせればキックレバー&クラッチカムSPが外れます。外れてしまえば問題ありません。

 

クラッチカムプレート&キックレバーを外したら、そのままリールの向きを変えないでください。間違っても下向きにすると重要なパーツが抜け落ちてしまう恐れがありますので。

画像の青い矢印の指してるピンですが、これが抜けてどこかに旅に出てしまうんですよ。実は自分も過去に紛失してしまい、作業部屋を四つん這いで探した苦い記憶があります(苦笑。

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またしても分解図に部品名が載ってない謎のピン(笑。

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クラッチカムプレートを外す時に見落としがちなピン。グリスが多めに塗布されてる場合は特にわかりにくい。グリスに隠れて見えなかったりするので。

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くれぐれもリールを下向きにしないように気を付けましょう。

完全にオーバーホールするのでなければピンを抜き取る必要はないですが、紛失の恐れがあるので、すぐに組み立てる訳では無い時は抜いておいた方が良さそうです。

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ピンとスプリングがセットになっている。どちらも小さいので紛失しやすいです。細心の注意

 

ほぼ全バラししたDAIWA STEEZ LIMITED

 

ダイワTWS系リールのクラッチを外すには、ここまでバラさないとダメなんですよね。いや中々大変です。

 

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クラッチカムプレートを外した状態のDAIWA STEEZ LIMITED。殆どオーバーホールに近い。

 

自分はクラッチのフィッティングで何十回と作業したので慣れてますが、初めて分解する方は大変だと思い、今回の記事を作成しようと思いました。

 

この後組み立て記事も作成予定ですので、もしクラッチ交換に興味あるけど分解組み立てに不安がある方は参考にしてください。

 

クラッチ交換だけじゃなく、ちょっとしたセルフメンテナンスのお役に立てば幸いです。