カバークランクで超久しぶりに釣りましたが、その考え方は普段やっているカバーフリップに通じるものがありました。
先日の亀山ダム釣行について、思った事を書きなぐってみたいと思います。
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良いフリッパーは良いクランカーであれ
みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのかけづかです。
この前の新利根川釣行では自身十数年ぶりにクランクベイトでバスを釣りました。それで調子に乗って「ほぼクランカー」に名前を変えようか悩んだのですがw、自分はやっぱりフリッパーだなと(笑。。
今回の亀山ダムではまたしてもクランクがメインで楽しい釣りをしちゃったんですが、それがカバークランキングだったんです。
ここ数年アホみたいにカバーフリップばかりやってましたが、カバーが釣れない時に何をして良いかわからずライトリグに手を出したり、闇雲にビッグベイトを投げたり。
巻きモノもやってはみるものの、”何か違う感”満載だったんですよね。
結局巻いても釣れないのでカバーでのバリエーションを増やそうとカバーネコに精を出して、それはそれで効果があったし楽しいから良いのですが、なんか根本的に違うなと。
カバーフリップが効かない時の”対局の釣り方”をちゃんと知ってないと、この先の短い(?)釣り人生ずっと苦労するぞと。
そんな長くモヤモヤしてた思いが、今回のクランクの釣りで先が開けたように感じたんですよ。
ちょっと大げさですが、つまりフリップしなくても1日楽しく続けられる釣りが見つかったかもしれないという事ですね(笑。
引っかかったら取りにいけば良いだけ
今回の亀山ダム釣行の前週に、H-1GPXでお馴染みの横井丈史さんと新利根川に行って色々と教わってたんですよ。
細かいルアーの使い方とかロッドワークとかリーリングとか、本当に色んな事を惜しげもなく教えてくれたのですが、でも一番刺さったのはハードルアーで釣るためのメンタル。
「ミスキャストで引っかかったら取りにいけば良いだけですよ」。
なにか自分が考えすぎてただけだったのかなと思わされる一言でした。この言葉ですごく救われたと言うか。
オカッパリの人は届かない場所にルアーが引っかかったり根がかりしたら致命傷かもしれませんが、ボートの場合は高い確率で回収する事が可能です。なのに引っ掛ける事を気にしすぎてました。
それを横井さんレベルの人に言ってもらえた事で気持ちが楽になったんですよね。「ああ、このレベルの人でもミスキャストをするんだ」と。
というか、ミスキャストを恐れて攻めないからキャストが決まらないだけなのかもしれないと思えたんですよ。
これって(無駄に)長いバス釣りキャリアの中で何周も何周も繰り返してきた考えなんですけどね。
技術が少し上達してくると大事な事を忘れてしまい、また誰かの言葉で思い出して初心に帰るのですが、年を取ってくると人の言う事をちゃんと聞かなくなっちゃうんですよね(自分だけか…)。
それを横井さんの口から聞いた事で吹っ切れたのかもしれません。突き詰めると、”キャスト精度って攻めてるかどうかだけ”なんじゃないかと。
岸にぶつけようが木にひっかかろうが、大事なところで手前に落ちて場を荒らすぐらいなら攻めろと。
その思考になった事でキャストが劇的に決まるようになったし、おもしろい事に着水と同時にバイトが出る事が増えたんですよ。
いやー、自分のキャスト精度もそんなに捨てたもんじゃないと再確認しました(勘違い。
カバークランクで魚を騙すためには
さて、ルアーフィッシングの本質は”魚を騙す事”、そして”魚の本能に訴える事”だと言われます。
ヘビーカバーにテキサスリグをねじ込んでバイトさせるのは、カバーの中でバスが安心してて、なおかつルアーがなんだか分かりにくくなってる事。もちろん人間の側から考えてる事なのでバスがどう感じてるかはわかりませんが。
これはつまり魚の本能(カバーの中で安心している)を利用して、魚を騙してる(濃いカバーでルアーがわかりにくい)のではないかと考えてます。
ではこれがカバークランクならどうなんだろうと。カバーフリップと同じ思考なんじゃないかと思ったんですよ。
魚が目の前を通ったクランクに興味を示しても、プレッシャーのかかったバスは口を使わない、もしくはヤル気が無い。
それがカバーを利用する事でリアクションバイトするか、カバーがある事で安心するんじゃないかと考えたんです。
『みかんクランクSR』がドンズバ
ここでやっと釣果報告なのですが、結果的にこの日はクランクで5本キャッチでした。1日やって5本は別に驚くような事ではないですよね。
みかんさんやたよー‼️
結局これに戻して釣れた pic.twitter.com/tqcLy4SgaX— かけづか:KDW代表 (@kakedukaSS) August 21, 2019
ただし1日中クランクだけを投げてた訳ではないです。感覚的には7割ぐらいで、トップをやったりジグをやったり、最後の一時間はカバーネコをやりました。なんとテキサスはリグりもせず(笑。
あー帰りたくないー‼️
最後にカバーネコがハマって数が釣れた1日でした。クランクはバラしまくりだったなー
でも楽しかった。
結局ハリアー一度も使わなかった(笑)
こんなこと初めてだ(((^_^;) pic.twitter.com/Hq5UA5BVHC— かけづか:KDW代表 (@kakedukaSS) August 21, 2019
ほぼフリッパーを自称していながらフリップロッドにラインも通さないというのは極めて異例。それも2週連続。
そのぐらいこの日は「みかんクランクSR」が楽しかった。

仕上げがキレイな『みかんクランクSR]』。ブログ仲間のみかんさんが自作したバルサクランクで、動きが抑えめなのが釣れる要素なのか。
1日の約7割をクランクに使ったのですが、その中で他のクランクも投げてみたんです。でもミカクラが一番使いやすかったですね。この日に限っては。
その一番の理由は視認性と浮力。
自分が頂いたクランクは淡いブルーバックホワイト(ブロンズ/シルバーベリー)で、これがこの日の水の色の中で良く見えてたんです。
魚からどう見えてたのかは謎ですが、人間(自分の)の目からはルアーが良く見えて、動きや深度なども把握しやすかった。
そしてバルサならではの浮力も貢献してくれました。カバークランキングではスタックした時に浮力で外れてくれるのはロストを防ぐと同時に場を荒らさない。そして外れた瞬間がバイトチャンスでもあります。
泳いでる時も薄っすら白いシルエットが確認できて、それがフッと消えるんですよ。その後ロッドに重みがググッとくるのが堪らないんですよねー(笑。
なんでシャロークランクなのか
『みかんクランク』が楽しくてそればっかり使ってましたが、カバーで釣るならシャロークランクじゃなくても良いんじゃないかと思われるでしょうか。
自分も長年よくわかって無かったんですが、シャロークランクって凄いです(小並。
カバーはもちろん、ガレ場をゴリゴリ巻けるし、立木にヒットさせても良いし、中層を巻いてきても良いし。
「それなら別のルアーでもできるのでは」と自分も思ってたんですけど、騙しやすいのはクランクが一番なのかなと。
その理由は早いから。早く泳ぐから騙しやすいんだと思うんです。スピナーベイトやバイブレーションだとレンジを把握するのが難しい。あと止めると沈んじゃう(笑。
シャロークランクはオートマティック感があってやりやすいんですよね。
いやまあ、これは昔から本やメディアで散々言われてる事ですが、この年になって初めて体感したんですよ。
カバークランキン楽しいですよ。カバーにクランクを絡ませて、バスが食いつくところが丸見えなのでドキドキします。
この日のカバークランキングの狙い方
この日の狙い方は泥臭くて、船を岸べったりにつけて岸と平行にクランクを巻いてやりました。うん、自分らしい(笑。
これは岸際のストライクゾーンを長くトレースする意味もあるのですが、カバーまでの助走を確保する意味もありました。
岸際にカバーがあって、それに向かってクランクを突っ込ませたかったんですよね。
それとカバーで自分の存在を隠せるんじゃないかと。カバーに超接近する事で反対側のバスから自分を見えなくする狙いです。
ブッシュなどのカバーの影に自分を隠して、岸と平行にクランクをキャストしてバスをカバーまで引っ張る。そしてカバーにコンタクトする事で食うタイミングを作ってやるイメージですね。
まあフリップでいつもやってる事です(笑。
ただし絶対に岩盤ではやりません。落石が怖いですからね。リザーバーの岩盤はマジで気を付けた方が良いです。命を危険に晒してまで釣りをしては絶対ダメです。
クランクで狙うならむしろガレ場っぽくなってる所の方が釣れるように思いました。
赤土や泥のバンクの中に小石やゴロタでハードボトムになってるスポットがあり、そこに何でも良いからカバーが絡んでると美味しい感じでしたね。それは湖全域で探せば結構あります。
そしてシェードになってる事。日がカンカンに当たってる所はダメです。まあ真夏ですから当たり前ですよね。
という事は、当たり前ですが朝夕はチャンスが多いという事です。そしてローライトや雨の日は釣れる範囲が広くなるので釣りやすいのでしょう…あれ、これってカバーフリップと真逆だな。
あとこの日はしゃがんでないと釣れなかったです。これ結構大事なのかもしれません。
いや気のせいかもしれませんが…。
苦手だった減水のリザーバー
長年亀山ダムで釣りをしてますが、減水期のリザーバーって苦手でした。カバー撃ち大好きな自分としては、岸際のカバーが干上がってしまうと狙い所が少なくなってしまうからです。
逆に増水は大歓迎で、最悪釣れなくても延々フリップし続けられる自信があります(笑。
この日は結構減水してたので、岸際のオーバーハングは無くなってました。水中に入り込んでる崩落跡も全然なかったので見た目にはプアなカバーしかなかったんですよね。
おそらく沖のフィーディングを狙った方が数もサイズも出たんじゃないかと思いますが、自分の場合はそれが苦手なので岸際のカバーを釣るしかなかっただけなんですよね(苦笑。
でもずっと苦手で狙い所がなかった真夏の減水したリザーバーで、新しい楽しみを見つけてしまいました。
これで巻き偏差値が大幅に上がったとは思わないですが、少なくとも減水したリザーバーは好きになりました。
これでどんな水位の時でも楽しく釣りができるぞ(釣れるとは言ってないw)。
この日のカバークランキングのタックル
この日メインに使ったタックルですが、ロッドはフェンウィックのFVR(グラス)をマイクロガイド化してグリップを付け替えたリビルド品。
リールがSHIMANO09アルデバランMg(ギヤ比7:1)にラインがフロロ12ポンド。
ロッドはガイドとグリップ、リールシートまで全部自分の好みのものに取り替えた、ほぼ自作と言って良いもの。元々シャロークランクを投げる事を想定して組んだのですが、ここまで良くなるとは予想外でした。偶然って怖い(笑。
リヤグリップを短くしてるので片手でのショートキャストが抜群にやりやすい。ダブルハンドで投げる時も脇を締めてコンパクトに振り抜きやすいんですよね。左手は…添えるだけ。
リールはこれまであまり出番の無かった09アルデバランですが、Avail製マイクロキャストスプール搭載でキャスタビリティーは最高峰だと思います。
そこに剛性感のあるSTi2ハンドル85mmをセット。まあまあ巻き感早めなのでもう少し長いハンドルでも良いかもしれません。今度試してみよう。
09アルデバランは未だに愛用者が多い名機ですね。ベイトフィネス機でありながら剛性感があるので、探して買う人がいるんだとか。
長くこの良さに気づいてなかったなー。もう1台持ってた新品の09アルデを人にあげてしまったのを死ぬほど後悔してます…。
さいごに
持論を展開すると支離滅裂になるのですが、自分がいつもカバーフリップで考えてるのは”カバーには魚が居ない”という事。
カバーを撃つ時にカバーに魚を呼ぶイメージでシェイクするのですが、カバークランクもそのイメージに近いというか。
もちろんカバーに居着きのヤツもいるとは思うのですが、プレッシャーの高いフィールドは叩かれまくってるせいかバスがカバーに依存してない気がするんですよね。
カバーに居着きの魚が居ないから釣れない訳ではなく、カバーの周りをフラフラしてるバスをカバーを利用して食わせるイメージです。
そしてクランクベイトの場合もそれをイメージしてやったら釣れたんですよ。
これまで亀山ダムのカバーフリップでの考え方が、クランクベイトでもハマったと思ってます。やっぱり自分はカバーの釣りが好きなんだな(笑。
狙うカバーに静かに近づいて音や振動を立てない。自分の姿をカバーで隠すために超接近する。
”カバーフリップ”と”カバークランキング”は違うよう見えて、でも似たスキルを必要とするのかもしれないですね。
あまりカッコ良い釣りのスタイルではないですが、興味のある人はやってみてください。
では。