abu revo ltx bf8以来作ってないのですが、カスタムパーツとしてクラッチを作ってて思う事です。
リールによってクラッチのON/OFFにクセみたいなものがありますね。
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SHIMANOとDaiwa
みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのカケヅカ(@kakedukzss)です。
先日サブイズム管理人・原さん(以下サブイズムさん)と話したのですが、今期鳴り物入りでデビューしたSHIMANO17カルカッタコンクエストBFS HGのクラッチが惜しいとの事。
上野で野外?ミーティング(^o^) pic.twitter.com/vFzz2XMfn5
— kakedzuka (カケヅカ) (@kakedukaSS) 2017年9月6日
リール自体の性能は申し分ないのですが、14/15カルカッタコンクエストシリーズに比べてスプール径が小さくなった分、クラッチの位置が高くてスプールから離れているという事なんですね。
サブイズムさんの記事はこちら
これは同じSHIMANOで13メタニウム系のフレームもそうだし、14スコーピオンでも感じてました。
でも自分としてはそれほど違和感は無く、カスタムクラッチに交換する事でかなり解消されてると思ってたんですよ。
でもサブイズムさんには17カルカッタコンクエストBFS HGクラッチがスプールから遠いのが気になるらしく、結構違和感があるとの事でした。
その理由として、これまでサブイズムさんがメインに使ってきたのがDaiwa製リールだった事と大きく関係あるようです。
各社リールクラッチの仕様
これまで色々なリールのクラッチを作ってきましたが、そのすべてを紹介するのはここでは割愛させてもらいます。
別の機会にあらためて説明しますが、ここではリールメーカーによるクラッチの仕様を覚えておいて頂ければと思います。
ざっくり説明しますと、SHIMANOはビス一本でクラッチを外せるモデルが多いので、カスタムクラッチへの交換は楽なんですよ。
対してDaiwaリールはほとんど全バラししないとクラッチレバーははずせません。
そしてAbu(アブ)の旧Revoシリーズもハンドル側のサイドプレートを外す必要がありました。
SHIMANOのクラッチは独特の構造で、ギヤ側から出ているクラッチバーにクラッチレバーを固定して、クラッチの反対側(パーミングカップ)から出ているシャフトで支持する二点支持方式という感じです。
Daiwa・Abuの方はクラッチバーにクラッチレバーを貫通させる仕様なので、クラッチの交換にはサイドプレートのメインギヤからピニオンまで外さなければならないんですよね。
なので交換が楽なのはSHIMANO系リールなんですが、その構造からかスプールとクラッチに距離があるという問題がある訳です。
カルカッタコンクエスト
SHIMANOのリールは全体的にスプールからクラッチが離れてるモデルが多いのですが、その中にあって14/15カルカッタコンクエスト系はクラッチとスプールが近く、非常に切りやすいんですよ。
でもノーマルだとちょっとクラッチの位置が高く、しかも指を置く面が平らなので、気になる人は気になる訳です。
オフセットされてると言っても、丸型リールは腰が高いですから、クラッチはなるべく低い方が良いんですよね。
そんなコンセプトで作ったのが14カルカッタコンクエスト用のオフセットクラッチで、これは非常に良くできてると自画自賛な訳なんです(基本全部自画自賛なんですがw)
そこにきて17カルカッタコンクエストBFS HGですが、スプール系が32mmと、14カルカッタコンクエストの36mm径よりも4mも小さいので、オフセットクラッチがより効果的だと思うんですよね。
でも冒頭で触れた通り、スプールとクラッチのスペースは広がってしまってるんですよ。
そこはもう、何を取って何を捨てるかの世界ですかね(苦笑。
17カルカッタコンクエストBFS HGは専用設計でゼロから作ったモデルではないので、そこはどうしようもないんですよね…。
Daiwaリールのクラッチ
一口にDaiwaのリールと言っても、数え切れないくらい種類があるので一括りには出来ないのですが。
ここではここ数年で自分が扱ったTW系のリールで考えてもらえればと思います。
Daiwaリールのクラッチは基本的に小さめで、スプールに対して近い位置に設計されてます。
クラッチの切り心地は非常によく、特に交換の必要はないのかも知れません。
ただ、自分の感覚だとクラッチが左右対称で小さいと言うのは好みが別れると考えました。
これはAbuの旧Revo用カスタムクラッチもそうなんですが、クラッチの指の当たる面を大きく、そして左右非対称にする事でカスタムの面白さを演出してみた訳です。
商売としてはちょっとギャンブルでしたが、これは結構受け入れてもらったみたいで、Daiwaの方は何度もリピートを頂き、現在も欠品続きという嬉し申し訳ない状況です。
自分至上最高傑作
さてここで、これまで作ってきたクラッチの中でも最高傑作は何か?、という事を考えます。
それはズハリabu revo ltx bf8(16Revoシリーズ)のクラッチでしょうね。
いやいや、他のクラッチも良い出来栄えなんですが、あえてどれが最高かと聞かれれば、abu revo ltx bf8のクラッチは凄く良いんですよ。
でもそれはリールとの相性は重要で、どんなに作りこんでもリールとのマッチングが良くないとクラッチを交換する意味は薄くなってしまいます。
abu revo ltx bf8の場合、クラッチとスプールの距離をギリギリまで詰める事が物理的に可能だったんですよ。
例えばSHIMANO系リールはフレームの構造がそれを許さないので、逆に物理的に無理なんです。
Daiwaのリールもクラッチの切り幅が深く、あまりスプールに近づけるとフレームと干渉します。
カスタムクラッチって設計が超絶面倒くさい大変なんですよ(汗っ。
でも完成した時はメチャメチャ達成感あるんですけどね。
abu revo ltx bf8のクラッチはそれまで作ってきたクラッチの経験値を余すところなくつぎ込んでるので、指触りからカーブの具合、ピンホールの位置や穴径、穴の数まで拘りに拘って作りました。
現状一番最近作ったという事もあり、自分至上最高のクラッチですね。
まあ、そのキッカケになったSHIMANO09アルデバランのクラッチとの差はほんの少しですけどね。
カケヅカ的まとめ
今年はこれまでまったくクラッチの設計をしてませんが、マシニングセンタに新しいユニットも導入しましたし、またクラッチを作ろうと思ってます。
とりあえず欠品しているSHIMANO16メタニウム(13メタニウムと兼用)や、01カルカッタコンクエスト、Daiwa ZILLION(ジリオン)系のクラッチは作らないとな。
そしてそれらは超少量生産になるので、何か付加価値を付けてリニューアルデザインにする予定です。
今後クラッチの種類はもっと増やせると思ってます。
需要は少ないですが、欲しい人はどうしても欲しいというレアなカスタムパーツ・クラッチをまた作ろうと思います。
まあ、いつになるかは明言できませんが(笑。
気長に待ってもらえれば幸いです。
終わります
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