Daiwaスティーズリミテッドの分解手順を解説します。STEEZ ATW・STEEZ SVTWもほぼ同じ手順ですので、オーバーホールやセルフメンテンスの参考にしてください。
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KDW製STEEZ用クラッチ交換を前提に
こんにちは、ほぼフリッパーややクランカーのかけづかです。
もうすぐ発売予定のスティーズ用クラッチですが、今回も見た目・使用感ともに会心の出来栄えです。ですが、Daiwaのクラッチは交換するためにほぼ全バラししなくてはならないんですよね。そこがネック。
そんな訳で今回はスティーズリミテッドの分解解説記事を作成する事にしました。
画像はスティーズリミテッドですが、スティーズATWとスティーズSVTWもほとんど同じ構造ですので、同じ手順でバラせます。
そしてDaiwaのTWS機はほとんどみんな同じような構造なので、ジリオンやタトゥーラ、アルファスにも応用できるんじゃないかと思います。
今後Daiwaの各機種のクラッチを作っていきたいので、一度ガッチリTWS機の分解記事を書いておかなければという使命感に駆られて書いてます。
●プラスとマイナスのドライバー
●ハンドルを外すためのスパナ/モンキーレンチ
●Eリングを外すための極小マイナスドライバー
が欲しいところ。
100円ショップにあるものでも作業できますが、今後セルフメンテナンスをやるなら少しだけ良いモノを揃えたいですね。
参考までに自分の使ってる工具類がこちら。
注意:リールの分解はメーカーサポートを受けられなく場合がありますので、分解の際は自己責任でお願いします。
もし分解の途中でわからなくなってしまった場合、社外のメンテナンス屋にお願いする事もできますのでご安心ください。パーツの紛失にも相談に乗ってくれますし、メンテナンスを依頼すればクラッチを始め各種カスタムパーツの組み込みで別料金が加算される事はありません。
①スティーズリミテッドのハンドル周り
それでは分解手順を解説していきます。まずはハンドル周りから。
まずはハンドル周りをバラしていきます。細かい部品を飛ばしてしまうと探すのが大変なので、大きめのトレーかタオルを敷いた上で作業すると良いでしょう。
次にハンドルを固定しているロックボルトを緩めていきます。結構力を入れる部分なので、専用のトラストレンチを使う事をオススメします。
ロックボルトを外すとハンドルが外れます。落とさないようにハンドルをボディー側にしっかりおさえておきましょう。
ハンドルを外すとそのままスタードラグも外せます。
DAIWA STEEZ LIMITEDのサイドボディー(LSプレート)を外す
次に部品名LSプレートと呼ばれるサイドボディーを外します。
ハンドル側ボディーに3点で止まってるので、これをプラスドライバーで外していきます。
DAIWA STEEZ LIMITEDのボディーを外すところ。画像のスティーズはHEDGEHOG STUDIOからのレンタルなので、六角レンチ対応のジュラルミンビスが付いてましたが、おそらくノーマルはプラスのビスなのではないかと。
DAIWA STEEZ LIMITEDのドライブギヤを外す
続いてドライブギヤ周りを外していきます。ここは抜くだけなので簡単。ただしパーツの順番が大事なので、組む時に間違えないように抜いた順に並べておきます。
ここから先はグリスが塗布されているパーツが多くなるので、チリやホコリがなるべく付かないように保管しておきたいところ。
自分は100均の金属製トレーにキムワイプという毛羽立たないナプキンのようなモノを敷いて、その上にパーツを置くようにしてます。キムワイプはマジでおすすめですよ。
続いてピニオンギヤとクラッチヨーク(黒い樹脂の部分)を一緒に引き抜いてやります。これもホコリが付かないように保管します。
ここまでは引き抜くだけで取れますので、失くさないように注意してれば大丈夫です。
DAIWA STEEZ LIMITEDのギヤシャフトとウォームシャフトギヤを外す
続いてギヤシャフトを外していきます。ネジが結構硬く締まってるので、ネジ頭を舐めないように細心の注意が必要な作業ですね。
続いてEリングで固定されているウォームシャフトギヤを外すのですが、これはリールの分解作業で一番の鬼門だと思ってもらって良いです。外す事自体はそこまで難しくないのですが、外した瞬間Eリングがすっ飛んで部屋の中を四つん這いで探すハメになります(マジです。
なので慣れないうちは、大きめのビニール袋の中にリールをスッポリ入れてその中で作業するのがおすすめ。慣れてもたまにやってしまうほど、油断ならないヤツです(苦笑。
DAIWA STEEZ LIMITEDのクラッチカムプレートを外す
さて、分解作業も残すところ僅かですが、ここから先は最難関作業だと思ってください。外す事自体は難しくありませんが、とにかく細かい部品が多いので、紛失の可能性が大きいです。自信の無い方は大きめのビニール袋の中で作業する事をおすすめします。
まずはクラッチカムプレートにネジ2本で留まっているグレーのパーツ(SHIMANOで言うクラッチカム押さえ板)を外します。これはただ外すだけなので、そこまで気を使う必要はありません。ビスを紛失しないように気をつけてください。
続いてクラッチカムプレートSC(スクリュー)を外します。ここからがダイワTWS系リール分解の山です!
気を付けたいのは、このネジを外すと同時に複数のパーツに掛かった負荷がフリーになり、各部のスプリングや細かいパーツが飛んでしまう可能性があります。初めてバラす方は大きめのポリ袋などにリールをスッポリ入れて作業する事をオススメします。
外したパーツを戻せなくなる事が心配かもしれませんが、紛失しなければ絶対元に戻せますので、まずは失くさない事を心がけましょう。
クラッチカムプレートSCを外したら、本体ボディーからクラッチカムプレートを外します。一番気を付けるポイントはクラッチカムSP(スプリング)を飛ばさない事。下の画像のようにスプリングごとカムを押さえながら静かに静かに外します。ここがダイワTWS系リールの分解で最も重要な部分と言っても良いです。
クラッチカムプレート&キックレバーを外したら、そのままリールの向きを変えないでください。間違っても下向きにすると重要なパーツが抜け落ちてしまう恐れがありますので。
画像の青い矢印の指してるピンですが、これが抜けてどこかに旅に出てしまうんですよ。実は自分も過去に紛失してしまい、作業部屋を四つん這いで探した苦い記憶があります(苦笑。
完全にオーバーホールするのでなければピンを抜き取る必要はないですが、紛失の恐れがあるので、すぐに組み立てる訳では無い時は抜いておいた方が良さそうです。
ほぼ全バラししたDAIWA STEEZ LIMITED
ダイワTWS系リールのクラッチを外すには、ここまでバラさないとダメなんですよね。いや中々大変です。
自分はクラッチのフィッティングで何十回と作業したので慣れてますが、初めて分解する方は大変だと思い、今回の記事を作成しようと思いました。
この後組み立て記事も作成予定ですので、もしクラッチ交換に興味あるけど分解組み立てに不安がある方は参考にしてください。
クラッチ交換だけじゃなく、ちょっとしたセルフメンテナンスのお役に立てば幸いです。