2014年まで丸6年ほどまったく釣りをしない期間があり、バス釣りを再開した時に道具の進化にビックリしたものです(笑。
そのなかでもリールの進化は凄まじく、個人的に13メタニウムが衝撃的だったのを覚えてます。
その13メタニウムのお話。
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地味系リール
みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのカケヅカ(@kakedukzss)です。
今から約3年半前に今のリールパーツのデザイン/設計/製造の仕事にシフトした訳ですが、そこで最初に手がけたのはAbuのクラッチでした。
自分が知ってるAbuはもっと無骨で丸型が当たり前だったので、釣りブランク明けにみたレボシリーズはとても近代的で良くも悪くもAbuっぽくないという印象でしたね。
それが2013年だったのですが、その年にSHIMANOからフルモデルチェンジしたメタニウムが登場したんですよ。
それが後に名機と言われる13メタニウムシリーズでした。
AbuやDaiwaのTW系を見ていた自分の目には、13メタニウムは地味で無骨なリールにしか映らなかったですね(笑。
でもこのリールを気に入って、いまでは3台所有してるんですよ。
仕事柄いろんなリールを扱うのですが、13メタニウムに関しては完全に見た目を無視した部分が気に入って使ってます。
もう数え切れないくらい分解・組み立てしましたが、本当に良いリールだなと思うんですよね。
SHIMANOはシンプル
最近のリールは多機能でパーツの数も多く、中々にメンテ屋泣かせなのではないでしょうか。
特にDaiwaのTW系は、今でもバラす時は緊張しますね(笑。
自分が手がけたパーツは各メーカーのクラッチからだったので、分解の手順によっては一番最後までバラさないとフィッティングできない機種もあったんですよ。
Daiwaジリオンやタトゥーラ、旧Abu REVOシリーズがそうでしたね。
そこにきてSHIMANO13メタニウムはビス一本でクラッチが外せるシンプル構造が良かったんですよ。
まあこの世代のSHIMANOリールにはこういうタイプが多いんですよね。
14カルカッタコンクエストもそうだし、アルデバラン系はみんなビス一本でクラッチ外せますからね。
余談ですが、各種クラッチは今になって毎日のようにお問い合わせを頂いております(汗っ。
なんせ少量ずつしか生産しなかったのですが、まさかこんなに売れるとは思ってなかったんですよ。
今期は新しいユニットを導入したので、またクラッチ作りますよ!
SHIMANOはシンプル その2
それにしても今のリールは本当に多機能ですよね。
仕事柄各種リールを全分解するのですが、特にDaiwaのTW系は本当にめんどうくさい気を使います。
正直Abuのリールは精度が出てないので個体差がすごくあるんですよ。
Daiwa・SHIMANOなら2台ほどに取り付けできれば合格なところ、Abuの場合は5~6台にセットできないと適合確認できないですからね。
Daiwaは多機能な分パーツが多くてセッティングが大変、Abuは個体差が大きくてフィッティングが大変。
そうなるとシンプルな分SHIMANOに愛着が沸くんですよね(笑。
まあ自分のお気に入りの一台だけ使ってれば、それが愛機ですから問題ないですが、いろんなリールを分解するという職業病でシンプルが好きになっちゃうのかも知れません。
そしてシンプルという事はカッチリ感があると言う事なんですよ。
巻き上げ感はやっぱりSHIMANOがしっくり来るんですよね。
カスタム(外観)
そんなSHIMANO13メタニウムですが、職権乱用で自分の愛機はメチャメチャカスタムしてます(笑。
いやいや、本来会社の備品なので自分のためではありませんよ? ホントです(ゲヘヘ)。
普通に自慢になってしまいますが、超気に入っている一台のカスタムを例にとって紹介しますと。
まず外観はAvail製のハンドルとスタードラグが目立ちますよね。
ハンドルとスタードラグは機能部品でもあるので、ちゃんと意味があってカスタムしてるんですよ。
そこは過去記事を参考にしてもらえればと思います。
そしてやはりクラッチですか(笑。
ここもわかりにくいですが、高さをオフセットした他に指を置く面にカーブを設けてるので、ノーマルに比べてかなりサミングがしやすいんですよ。
今現在は欠品中ですが、今期はリニューアルデザインで再販する予定です。
カスタム(内部)
リールカスタムの醍醐味といえばキャストフィールを変える事ですよね。
人によってはドレスアップの方が興味あるかもしれませんが(笑。
自分の13メタニウムはAvailのプロトスプールとプロトのマグネットブレーキシステムを使わせてもらってます。
プロト品を紹介するのも申し訳ないのですが、これも役得という事でお許しください(汗っ。
スプールに関してはマイクロキャストスプールの正規品がありますので、普通に購入して頂けるのですが、なぜマグネットブレーキ対応のプロトスプールを使ってるのか、と言うと。
マグネットブレーキにする事でベイトフィネス寄りになるんですよね。
つまりスプールにSVSユニットが無くなる分軽くなって、立ち上がりが早くなり、軽量ルアーを投げやすくなるという。
でもその高価は軽量ルアーだけでなく、通常のルアーもメチャメチャ立ち上がりが早いので、低弾道で軽い力でキャストできるようになるんですよね。
そしてSVSユニットの移植が必要ないので、気軽にスペアスプールとして使えるのも嬉しいところです。
これは今からでも製品化して欲しいなあ、ねえAvailさん(笑。
マグネットブレーキシステムの解説はAvailプロスタッフの松尾和輝さんがブログで超わかりやすく解説してくれてますので、ぜひ一読する事をオススメします。(多くのの人が正しく理解してないはず!(自分含む))。
記事はこちら
さいごに
そんな訳で自分が6年間釣りから離れていて劇的に進化していたリール群の中にあって、見た目シンプル路線を変えずに?進化しているSHIMANOリール。
でも使ってみると一昔前のリールとは全然フィーリングが違ってまた驚く、という感じでした(笑。
まあ、これまでは主にフリッピングで使ってたので、そこまでリールのキャスト性能は体感してなかったのですが、今期はフリッピングにはDaiwa17タトゥーラSV TWを使ってるので、13メタニウムには別のところで頑張ってもらう予定。
ホームレイクの亀山湖なら、ショートレンジの精度が求められるので、そこでは活躍してくれそうです。
今なら後継機種の16メタニウムMGLの方が評価が高いですが、それでもまだまだ13メタニウムは現役でイケるはず。
しかもフルカスタムなので、ある部分では16メタニウムよりの使い勝手が良いかも知れません。(スプールの使いまわしとか)
それにしてもありがたい環境で仕事も釣りもさせてもらってると思います。
自分がこんなタックルで試合ができるなんてね(笑。
時代はどんどん進みますが、13メタニウムはこの先手放す事は無いでしょう。
遠い将来にはこのリールを傍らにおいて一杯やるのが楽しみです。
オールドAbuのようにね(笑。
そんなお話でした。
終わります。
合わせて読みたい● 【Daiwa17タトゥーラSV TW8.1L】フリップ用リールに最適と思えてきた
● バス釣り【おすすめベイトリール】 まちがいの無い一台はこれだ! SHIMANO編
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