いやこれ、絶対にやってはいけない事なんですが、レジットデザインさんから子供専用のバスロッド、その名も「CHILD SIDE(チャイルドサイド)」がリリースされました。
で、そのロッドを大人が本気で使おうなどと考えてはいけません。
ましてや本気で試合に投入しようなどと悪い事を考える人なんていませんよね…。
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四年生の長男用に買ったCHILD SIDE(チャイルドサイド)
みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのカケヅカ(@kakedukzss)です。
このブログを見てくれてる方にはおなじみですが、子供を超大事にしてるキャラとして有名な自分です(初耳か!?)。
ホント自分の事などどうでも良くて、嫁と子供が幸せなら自分は何も無くても良いんです(強調!)
ええ、お金も時間も要りません。嫁と子供が幸せなら(しつこい)。
そんな自分ですから、愛する子供(今回は長男)のために子供専用のロッドを購入したんです。それがタイトルにもあるLEGIT DESIGN《CHILD SIDE》 。ネーミングにセンスを感じますね。
これを使って長男がバスを釣ってくれたらお父さんとしては何も言う事はありません。いや楽しみ。
ただしこのロッドがどういう特性を持ってるのかをちゃんと大人が理解しておく必要がありますよね。うん、いきなり子供に持たせても戸惑うだろうし。
いやいや、全然本意じゃないですが、ここは先にお父さんがロッドの性格を把握しておかないとダメだな、と。
全ては愛する子供のために(悪い顔)。
ツーピースで5フィート2インチ
まずはそのスペックなんですが、
■全長:5.2ft
■ルアー:3.5-14g
■ライン:7-12lb
■2ピース/仕舞寸法82㎝
と言う感じ。
ツーピースと言うのは子供が使う事が前提という事で当然持ち運びを考えてだと思います。
でも実はツーピースの方が出しやすいアクションもあったりするんじゃないかと深読みしたりもしてます(笑。
昔某ロッドメーカーから出ていたツーピースのスピニングロッドを持っていたのですが、二段階アクションを出すためにわざわざツーピースで作られてましたからね。
すみません、話が逸れました。
あとは何と行っても5フィートちょっとと言うレングスです。これは片手でのアキュラシーキャストが相当やりやすい。
実際にリールをセットして持ってみても、片手で簡単に振り回せるのでショートレンジゲームでかなり楽しめるのではないかと…、
いやいや、子供がですよ、子供が(汗。
超ショートロッドで遊ぶ感覚を思い出す
さて、ここからが本題なのですが、このチャイルドサイドのベイトロッドを実際にフィールドで試し投げしてきた訳ですが、非常にイカンです。
子供用と謳ってるのに、大人が使ってもメチャメチャ使いやすい。いや、むしろ大人用に作ったんじゃないかと思うほど快適なのです。
最近は千葉県房総半島のリザーバーが相次いでバス釣りの人にボートを解禁しているタイミングですが、それに合わせたようにロッドメーカー各社からショートロッドがリリースされてるように思います。
湖岸線をオーバーハングに囲まれたリザーバーで、レンタルボートでの釣りとなると、ロングキャストを必要とする場面は少ないので、ロングロッドに剛性の高いリールの組み合わせはほとんど必要ありません。
自分のホームでもある亀山ダムなどは、飛距離よりもキャスト精度の方が圧倒的に釣果に繋がるわけで、そこでは短くてパラボリック(同調子)のロッドはキャストアキュラシー(キャスト精度)においてアドバンテージになるんですよね。
昔のショートロッド
今だと6.3フィートくらいでショートロッドという部類に入りますが、昔は6フィート以下のロッドも多く見られましたし、自分も使っていた記憶があります。
「ロッドが短くなると必然的にテーパーはパラボリックに近くなってしまう」、という話を見た(聞いた)事があるのですが、理屈で考えるとそうなるのでしょう。
で、今回試したチャイルドサイドも見事にパラボリックに近いアクションで、それはそれはキャストが決まるんですよね。
この感覚は久しぶりで、なんだか懐かし楽しくて、時間を忘れて投げてしまいそうでした(試合の前日プラだったので正気に戻りましたがw)。
チャイルドサイドでレゼルブを投げてはいけない
いやいや、まさか子供用のロッドだけど実は大人が使ってもおもしろいなんてコンセプトな訳はないですよね。
きっとタマタマだと思うのですが、子供がキャストする事を想定してるので、小型プラグが非常に相性が良いんです。
これまでの自分のタックルだと、スピニングタックルで投げようか迷うラインってあるじゃないですか? 例えばレゼルブ(DSTYLE)とか。
動画を見ると青木プロはスピニングタックルを使ってますが、カスタムしたベイトフィネスタックルなら投げられない事はないんです。
チャイルドサイドならこの微妙な線で悩んでたルアーならほとんどベイトでいけます。飛距離も精度もまったく問題なく。
逆にレゼルブのような小型トップ系はチャイルドサイド一択なようにすら思えます。これは誇張でも何でも無く。
実際飛距離はかなり出せました。この時使ったリールはアブのREVO LTX BF8だったのですが、スプールはノーマルで、特にベアリングも変えてません。見た目をちょっと(?)変えてるだけです。
ラインはPEラインの1.5号で、最もベイトフィネスリールが威力を発揮するセッティングではありましたが。
これは癖になりそうで非常に危険です。絶対にやらない方が良いです。絶対です(笑。
絶妙なアクションを出せる
それにしても柔らかめでパラボリックの超ショートロッド、考えてみたらトップウォーター愛好家の方々はそういうロッドを好んで使ってますよね。
その理由として、キャストアキュラシーだけでなく、着水音やルアーのアクションもつけやすいんですよね。
デカ羽モノ系は無理ですが、小さめのトップ系ルアーはすごくアクション活きるんですよ。
ロッド全体でルアーの抵抗を受け止めるので、ピーキーになりすぎず滑らかな動きを演出してくれます。
近年ハードルアーで全く魚を釣ってない自分ですが、今季の初バスはまさかのチャイルドサイド&レゼルブでしたからね(爆。
片手キャストの圧倒的な手返し
今季初バスをもたらしてくれた「レゼルブ」、じつは先にスピニングタックルにPEラインで投げてたのですが、やっぱり精度と言う面でベイトには敵わないんですよ。
たしかにスピニングタックルは飛距離が出るのですが、バンク撃ちをする上ではあまりにも手返しが悪い。
なのでためしにチャイルドサイドにセットしてみたら、キャストしやすいのはもちろん、意外と飛距離がでるんです。
大人の男性がちょっと本気で投げてみればわかりますが、軽量小型プラグのレゼルブがかなり飛びましたからね。
これは逆に少し強めのロングロッドでは出ない飛距離だと思います。例えば7フィートオーバーのグラスロッドで投げても無理でしょうし(笑。
もう記憶にないほど久しぶりにこんな感覚を味わいましたが、小型のプラグを手返し良く撃つのに、こんな適合があったなんてビックリです。
本当に誇張ではなく、レゼルブを投げてもらえばわかります。
キャスト精度、手返し、程々の飛距離、ルアーへのアクション、それに加えて手首にかかる負担の軽さは特筆ものでした。
チャイルドサイドでロクマルが来たらどうする!?
ここまで良い事ばかり(?)書いてきましたが、気になるのはデカバスが掛かったらブランクスの強度は持つのかという部分。
今回チャイルドサイドで大きな魚は掛けてませんが、そこはレジットデザインというロッドメーカーの信頼という部分を頼りましょう(笑。
仮にもロッドビルドのエキスパートな方が作ったロッドですから、意外と琵琶湖あたりで普通にゴーマルクラス相手にテストしてそうですよね。
まあロッドの適正という部分で言うと、そりゃあドラグを全く出さずにクラッチも切らずに無理やりにデカバスとやり取りしたらラインが切れるかロッドが折れるかするんでしょう。
でもそれって柔らかいロッドすべてに言える事です。その部分を上手にやりとりするのがバス釣りの醍醐味でもある訳ですからね。
自分は今回チャイルドサイドにはベイトフィネスリールをセットしましたが、もしロクマル級のヤツが食ってきたら、もうドラグファイトは必至でしょう。
そしてロッドが折れる前にラインが切れるように持っていくのがシステムと言うものでしょうね。
絶対切れないラインを使ってロッドが折れたとしても、それは使い手のシステムの組み方の間違いというヤツですから。
自分に合ったロッドの長さってなんだろう
少し話が変わります。先日DeeePSTREAMさんが記事にされてましたが、
「大人の男性と平均的な身長の女性では使いやすいロッドの長さの定義が違うのではないか?」
と。
[blogcard url=”http://deeepstream.com/2018/05/16/bestrod/”]
つまりKenDさんのように身長が180cmの男性が持つショートロッドが、仮に身長150cm台の女性が持った場合ショートロッドに感じないのではないか?、という事。
この記事を見て自分が感じた事なんですが、それって子供にも当てはまるんですよね。
大人から見たショートロッドでも、子供にとったら立派なストロングロッドなんでしょう。
例えば自分が8フィートのクランキングロッドで軽量のダウンショットをやるような感覚に近いのかもしれません(笑。
これはレジットデザインの鬼形さんも書かれてますが、大人用のロッドを子供に使わせるのは無理があるという事。
[blogcard url=”http://legitdesign.co.jp/tonikata/other/2545”]
なので今回思い切って子供専用を謳う「チャイルドサイド」を購入してみた訳です。
しかしながら、これが大人が使ってもメッチャ楽しいという罠(?)に陥ろうとは(笑。
子供用ロッドを大人が使ったらどうなる
言いたい事があやふやになってしまうので、ここでハッキリしておきたいのは、
「子供が投げやすいロッドを大人が使ったらもっと投げやすい」、
という事。
逆の場合は全く成立しないのですが、そのまた逆は超楽しいという事なんです。
自分は近年バストーナメントに参戦する事を釣りの中心に考えてきました。すべての釣行は試合本番で釣るための練習という位置づけ。
そうなると試合で使えないルアーや釣り方を必然的に排除する思考になってしまってたんです。
例えばアラバマリグやドンキーリグのようなものは試合では使えませんから、普段の練習の時から意識的に使わないようにしてます。
それはタックルについても同じで、たとえルールに抵触しないとしても、プレッシャーのかかった試合本番に自分が信用できるリグやルアー以外は手にしないようにしてました。
それが今回自分にとって、「超ショートロッドでトップウォータールアーを使うという楽しい釣り」を体験したのですが、久しぶりにキャストの楽しさとルアーコントロールの楽しさを思い出させてくれました。
世の中にある子ども用を謳った安いロッドを、大人が本気で使って折ってしまったり、全然キャストが決まらないという経験は自分もしています。
それが今回使ったチャイルドサイドは大人の本気キャストにも対応してくれる、これまでに無かった本格派ロッドだと感じました。
これは平均的な筋力の女性の方にも最適ではないかと思った次第です。
さいごに
そんな訳で子供が使う前にお父さんとして責任を持ってインプレッションしてみました。
まあ正直子供目線でのインプレにはなってないですが(爆、チャイルドサイドは買いだと思います。
価格の部分が最初の障壁になるかもしれませんが、実は子供が大きくなった後も楽しく使えるロッドです。
むしろ子供には早く大きくなって大人と同じロッドを使ってもらって、「チャイルドサイドはお父さんの娯楽用にくれっ!」と言う感じ(笑。
ツーピースでもあるし、この先ちょっとした出先で使うにも利便性は高そう。繋げても5フィートちょいな訳ですから、畳んだ状態ならプチパックロッド感覚(笑。
「子供用」と言う皮をかぶった、
大人が使っても十分に楽しめる一生もののロッド
というのが自分が感じた正直な感想です。
とまあ、最後まで良い事ばかり書いてしまいましたが、そんな可能性もあると言うだけで、良いパパさんは絶対に真似をしてはダメですよ!
いいですか、絶対ですよ!
子供が使わない時にこっそり持ち出して小型トップ系を投げて楽しもうなんて、絶対にやっちゃダメですからね。
すべては家族の幸せのため、子供のために仕方なく買ったロッドです。仕方なくですよー。
間違っても子供を差し置いてお父さんが楽しんではいけないんです(笑。
そんな訳でレジットデザイン 《チャイルドサイド》、愛するお子さんのためだけに一本持ってみる事を強くオススメします。
ではでは。