【クラッチファイト】ってリールに良くないと思う件

ビッグフィッシュとファイトする時にクラッチを切る場合があるかと思います。

 

でもクラッチを切った状態でスプールに強い負荷をかけると良くないらしいんですよね。

 

たしかにリールの構造を考えると危険だと思えるのですが、実際どうなのか考えてみました。

スプールシャフトの有り無し

 

みなさんこんにちは、ほぼフリッパーのカケヅカ(@kakedukzss)です。

 

ビッグフィッシュとファイトする時、自分は基本的にドラグを緩める派です。

 

スピナーベイトゴーマル

[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2016/09/star-drag-clutch/”]

 

同じような状況でクラッチを切る人を見ますが、それはやはりリールに良くないと思うんですよ。

 

クラッチファイトする方ごめんなさいね。

 

ベイトリールのスプールはスプールシャフトの両端をベアリングで受けてる訳です。

 

16メタニウムMGL

 

で、クラッチを切った状態というのはピニオンと呼ばれるギヤと連動してハンドルの力を伝達する部分が外れた状態です。

 

なのでクラッチを切った状態でファイトする事自体がそれほど悪影響だとは思いません。(ただしリールによっては負担がかかってると思います)

[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2016/10/stack/”]

 

何を問題視してるのかと言うと、スプールに強い負荷が掛かった状態でクラッチを切る動作が良くないと思うんですよ。

 

ピニオンの磨耗

 

スプールのシャフトにはピニオンに掛かるクロスピンが刺さってます。

 

スプールベアリングリムーバー_221842

 

これがピニオンギヤに噛む事でハンドルの回転を伝達するんですよね。

 

で、そのクロスピンはその片方しかピニオンに噛んでないんですよ。

 

これは機種によってクロスピンの片方が極端に細くなってる事でわかると思います。

 

20170309_112241

 

で、そのクロスピンをクラッチを切る事で外す訳ですが、その時にスプールに強い負荷がかかった状態だと、無理やりピニオンから外す事になります。

 

どうもこれがリールに良くないと思えるんですよ。

 

ピニオンギヤはブラス(真鍮)で出来てますから、スプールシャフトがステンレスの場合、削れてしまうと思うんですよね。

 

ピニオンギヤ

 

これはちゃんと実験した訳ではありませんので、確証はないんですけどね(汗っ。

 

クロスピンの出し入れ

 

そしてファイト中にはこの動作を繰り返す事になりますよね。

 

という事はクラッチを戻す事も頻繁に行います。

 

これもピニオンへの負担という意味は同じで、磨耗を促進してしまうのではないかと思ってしまうんですよ。

 

最近のハンドルはアンチリバース(古っ)機構があるので、回す方向と逆には戻らない仕組みになってます。

 

でも、じつはスプールは多少戻るんですよ。

 

13メタニウムパーミング

 

これは実機でやってもらうとわかりますが、リール単体でハンドルを固定した状態でスプールを触ってもらうと少し動くんですよね。

 

これはスプールシャフトピンがピニオンに噛んだ状態で少しクリアランスがある事を意味してます。

 

この遊びはリールを機能させる上で大事な要素なんですが、付加をかけた状態でクラッチを切るとこのクリアランスがドンドン大きくなってしまうような気がするんですよね。

 

13メタニウムと16メタニウムMGL XG

 

ここでちょっと比較してみたいのですが、SHIMANOの13メタニウムと16メタニウムMGL XGの構造の違いについて考えてみます。

 

13&16メタニウムMGL

 

世の中すべてのリールを把握してる訳ではないので、比較対象が手持ちのリールで行う事になってしまうのをご了承ください。

 

去年リリースされた16メタニウムMGL XGの場合、スプールにベアリングがセットされて状態です。

 

たいして13メタニウムはスプールにベアリングがありません。

 

20170309_122640

この場合、スプールを支持してる部分はこの二つの機種で別の部分になるんですよ。

 

16メタニウムMGL XGはスプールシャフトの端の部分はメカノブキャップに触れてるだけでスプールを支持してはいません。

[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2016/09/clutch-fight/”]

 

でも13メタニウムはメカノブ側のシャフトの先端付近でスプールの片側を支持してるんですよ。

 

こうなると、クラッチを切った状態でスプールに付加をかけると、スプールシャフトが変形してしまうと思うんですよね。

 

試しにメカノブ側のベアリングを外してみて、スプールを触ってみるとガタガタなんです。

 

20170309_113324

 

まあ、そんな状態で使う事は実際にはないんですが、強い負荷がかかるのは良いと思えないんですよね。

 

ドラグファイト

 

自分は魚とやり取りするのにドラグの使用を推奨します。

 

これは本来リールに備わった正しい使い方だと思うからです。

 

ピニオンにクロスピンがしっかり収まった状態で使えば、リールへの負担は最小限だと思うんですよね。

 

スプールにベアリングが付いてるタイプであればそれほど気にするレベルではないかもしれません。

 

でも、やっぱり魚がかかった状態でクラッチを切った時のあの感じは好きになれません(笑。

 

まあ、人それぞれだと言ってしまえばそうなんですが、ドラグを使った方がそれっぽいと思うのは自分だけでしょうか。

 

例えば今期発売された17カルカッタコンクエストBFS HGのようにノーマルでドラグクリッカーが付いてるリールなら、ドラグファイトも面白いと思うんですけどね。

[blogcard url=”http://kakedzuka.com/2017/03/shimano17calcutta-conquest-bfs-hg/”]

 

世の中すべてのベイトリールにドラグクリッカーがあれば良かったのに、と思う今日この頃でした。

 

勝手な妄想かもしれません、クラッチファイトを推奨する方には失礼しました。

 

終わります。

 

リールメンテナンス関連記事はこちら

● 16メタニウムMGLの分解手順を公開 前編

● Abu REVO LTX-BF8 分解手順解説します

● 【Daiwa ZILLION(ジリオン) SV TWの分解】 カラーパーツを作るための工程

1 個のコメント