KDW製【21カルカッタコンクエスト用オフセットクラッチ】コンセプトや取り付け方など

KDW製21カルカッタコンクエスト用オフセットクラッチが完成したので、そのコンセプトや釣りつけ方などを解説したいと思います。

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やっと完成した21カルカッタコンクエスト用オフセットクラッチ

こんにちは、ほぼフリッパーややクランカーのかけづかです。

完成までかなりの時間を費やしてしまった21カルカッタコンクエスト用オフセットクラッチですが、この度やっと完成させる事ができました。

 

クラッチ自体は割と早い段階で大まかにできてたのですが、飾り細工に手こずってしまいまして、こだわり過ぎた結果刃物を5本も多く使う事になってしまいました(合計17本使用)(汗。

 

当然マシンのサイクルタイム(加工時間)も大幅に増えてしまい、一日に削れる数は多くても30個という、なんとも非効率な切削になってしまっております。

 

まあ他のKDW製クラッチも日に40個ぐらいなので、サイクルタイムが長いのはまだ良いとして、その後の表面処理にまた時間を食ってしまいます。

 

今回は飾り細工に拘り過ぎたせいで、表面の質感も21カルカッタコンクエスト本体のゴールドになるべく寄せたいと考えて、バレル研磨の後にバフ研磨をしてから化学研磨をして、そこからアルマイト処理をするという徹底ぶり。おかげさまで当初の予定より遅れに遅れて、やっとこさリリースできる事になったという訳です。

 

21カルコン用オフセットクラッチのコンセプト

 

そんな21カルコン用オフセットクラッチを制作するにあたってのコンセプトですが、機能面ではいつものように『スプールとの距離を詰めてサミングしやすくする』というもの。

 

 

機能面のコンセプトもう一つは、指を置くクラッチ面積をスプール幅より広くする事。

 

21CALCUTTA CONQUEST101-12

ジュラルミン削り出しのプロトクラッチをセットした21カルコン101。

 

これは近年のSHIMANO製バス用ベイトリールに採用されているスプールがナロー化されてる事で、サミングする時にスプールの全域を触れてしまう感じなんですよね。

 

スプールのナロー化自体はキャストフィールの向上や飛距離的に非常に理にかなってる構造だと思いますが、自分のサミング時の癖というか、指をクラッチ置いた時に純正クラッチのエッジが当たるのが気になるんです。

なのでクラッチの幅をボディーに干渉しないギリギリまで広げる事で、指をクラッチのどこに置いてもスッとスプールを触れるようにしたかったのですが、この感覚わかってもらえますかね…。

 

 

機能面の拘りとしてもうひとつ、指を置く位置のR(曲面)です。これはいつもメチャクチャ拘ってます。

 

21CALCUTTA CONQUEST101-13

まだピンホールを設ける前のプロトクラッチ。このR面を出すのが結構大変な作業だったりします。

 

KDW製オフセットクラッチのラインナップを見ても、ほぼ全部同じような形に見えるかもしれません。でも機種ごとにクラッチのR面は違います。

 

Rのキツいモノと平に近いものがあって、例えば今回の21カルコン用オフセットクラッチは結構Rがキツめです。これは何か法則のようなものがある訳ではなくて、自分が触ってみて気持ち良いと感じる手触りを大事にしてます。

 

ベイトリールって本当に機種ごとにクラッチが違うので、最後は人の感覚を頼りにしてるという、何ともいい加減なコンセプトなんですけどね(笑。でも作り手のそういう感覚って本当に大事だと思ってます。

 

純正を否定する訳ではないのですが、ここまでのコンセプトで作ったクラッチを良いと思ってくれる方は一定数いると思ってます。

 

21CALCUTTA CONQUEST101-14

ノーマルとカスタムを比べたところ。右の純正に比べて左のカスタムクラッチの大きさの違いがわかってもらえると思います。

 

21カルコン用オフセットクラッチの見た目

 

自分的にはオフセットクラッチは機能パーツという認識なのですが、そうは言っても見た目がカッコ良くないと製品としては引きが弱いと思ってまして。

 

というか、むしろベイトリールのカスタムクラッチをドレスアップパーツとして購入してくれる方が多くいるのは事実ですし、カルカッタコンクエストシリーズといえば性能的にもお値段的にもハイエンドですから、見た目が地味なのはユーザーさんが許してくれないだろうと(笑。

 

なので各部の細工には拘ったのですが、今回はちょっと度を超えて拘り過ぎてしまいました。

 

まずはカルカッタコンクエストの飾り細工最大の特徴であるピンホール。歴代のカルコンの中でも21カルコンのピンホールはちょっと引くぐらい凝った細工が施されてます。

 

 

一見ただの穴に見えるかもしれませんが、穴一つに3工程掛けてるんですよね。その穴も場所によって大きさが異なってます。切削機械を扱い仕事をしてる自分が見ても、これを再現するのは吐き気がするほど面倒臭いメチャメチャ大変だと容易に想像できました。

 

なので最初はただのバカ穴(それも結構大変なんだけど)にしようかとも思ったのですが、パッと見で明らかに違和感があるんですよね。やはり同じ形の細工にしないと一体感が出ないんです。

 

これリールの性能には全く、本当に全く関係ない部分なんですが、カルカッタコンクエストシリーズって所有欲も大事な要素だなと思うんですよね。金色の丸形ボディーに手の込んだ飾り細工。これに見合うクラッチを作る事が自分の使命だなと。

 

そんな訳で超絶面倒臭いプログラムを頑張って作りました。刃物の選定も大変だったんですよ。もう死にました。

 

ボディーのピンホールは5個所、楕円穴は4個所ですが、クラッチにそのままの寸法で同じ数を設けると不細工になってしまうので、比率を変えて数も少なくしてバランスを取りました。

 

 

 

 

実際にカラーアルマイトから上がってきて、リールにセットしてみると一体感が全然違うんですよ。こういう部分をサボっちゃダメだなーと思いました。

 

曲面にこの加工をするのって思ってたより相当大変で、ドリルで上から突っつけば良いというものではありません。切削条件もトライ・アンド・エラーの連続で、納得のいく仕上がりになるまでプロトを何個作った事か。これまでのクラッチ制作より何倍も大変でしたが、クラッチ制作の経験値が一気にレベルアップしたような気がしてます。

 

飾り細工のもうひとつの拘りは、クラッチ下部に設けた肉抜き穴です。

 

 

使ってる状態では見えない部分なのですが、見えないところにこそ拘ってみても良いかなと。

 

多少の軽量化にはなってますが、カルカッタコンクエスト自体がそれほど軽量なリールではありませんし、この肉抜きでそれほど重量には影響はないです。完全に見た目重視の加工。

 

でもぉー、男子ってこういう肉抜き好きなんでしょうー?(女子風

 

…まあ拘りはポイントはまだまだあるのですが、それを全部書くと本が一冊できてしまうほどになってしまうので、このへんでご勘弁を(笑。

 

プロトを先行して使ってもらってたみかんさんが先に素敵な記事を書いてくれてますので、そちらもぜひ読んでみてください。

 

21カルカッタコンクエストの純正クラッチ取り外し方

 

さてそれではKDW21カルコン用オフセットクラッチの取り付け方法を解説したいと思います。と言っても、SHIMANO製ベイトリールは簡単なモデルが多く、21カルコンもスプールを外してビスを緩めるだけで交換できます。

 

それでは手順を解説したいと思います。まずはスプールを外します。

 

21CALCUTTA CONQUEST101

スプールを外す前にレベルワインダーをハンドル側いっぱいまで寄せておくと指を入れやすいですよ。

21CALCUTTA CONQUEST101-2

画像の丸の部分に両手の指を入れて、外に向かって押し出すようにするとスプールに無理な力を入れずに上手く外せます。

 

 

スプールを外したら、次は純正クラッチの取り外しです。21カルコンの純正クラッチレバーは樹脂製で、スクリュービス(木ネジ)2本で留まってますので、それを外していきます。

 

この時使うドライバーですが、やや細めのプラスドライバーが必要になります。

 

自分が愛用してるのはWERAというメーカーのマイクロドライバーで、品番は『118024』と『118022』で、『118022』が細い方になります。純正クラッチはこちらを使用してます。 でもまあ、クラッチを外すだけなら100円ショップなどのドライバーでも代用できるかもしれません。

21CALCUTTA CONQUEST101-3

純正クラッチを外す時は、画像右側の細い方を使います。

 
21CALCUTTA CONQUEST101-3

ビスは反時計周りにまわしてやると緩みます。

 

ビスを外したら、次は純正クラッチを取り外します。ちょっとコツがいるので動画で解説してます。

 

動画を見てもらうとわかると思いますが、最初にクラッチを切った状態(スプールフリーの状態)にしてから外してみてください。

 

その状態からクラッチのハンドル側をちょっとずらして、そのあと上に向かってスライドさせる感じです。これで簡単に外せると思います。

 

KDW製21カルカッタコンクエスト用オフセットクラッチ取り付け方

 

純正クラッチを外したら、次はいよいよKDW製オフセットクラッチをセットします。

 

純正クラッチを外した時と同じように、ハンドルを回してレベルワインダーを端に寄せておきます。

 

 

次にKDWオフセットクラッチをクラッチバーに当て、ドライバーの先にビスをセットしておきます。KDWオフセットクラッチには専用ビスが付属してますので、必ずそちらを使ってください。純正クラッチ用のビスだとネジ穴が合わないのでクラッチのネジを潰してしまう恐れがあります。

 

21CALCUTTA CONQUEST101-5

ドライバーはビスにジャストフィットなもんを使う事をおすすめします。合わないドライバーで力を入れるとネジ頭を舐めてしまう恐れがあります。

 

作業時はブレーキダイヤルの付いたカップ側を上にして、リールを横向きにしてやると見やすくて楽だと思います。

 

21CALCUTTA CONQUEST101-6

ドライバーはレベルワインダーの下から差し込んでやります。

21CALCUTTA CONQUEST101-7

ビスは時計回りに回すと締まります。

21CALCUTTA CONQUEST101-8

順番的にはハンドルから離れた方から締めてやって方が楽です。

 

続いて2本めのビスを締めていきます。この時レベルワインダーをハンドルと逆側に寄せておきましょう。

21CALCUTTA CONQUEST101-9

 

 

2本めのビスを締める時、ネジ穴に対してドライバーが斜めに入る感じになってしまいますので、ビスが曲がって締まらないように注意してください。

21CALCUTTA CONQUEST101-10

21カルカッタコンクエストのボディーベアリング受け部分があるので、ドライバーがまっすぐ入りませんが、軽く締めていけばビスがネジ穴に案内されると思いますので、慎重に作業してください。

 

ビスをしっかり締めてスプールをセットすれば完成です!

 

最後に

 

これまで色々なカスタムクラッチを作ってきましたが、今回の21カルカッタコンクエスト100/101用オフセットクラッチは飾り細工が最も凝ったものになりました。

 

正直かなり時間がかかったし、加工も大変でした。

 

でも完成した製品を見て、拘ってやってよかったと思える完成度です。

 

KDWオフセットクラッチはあくまでもノーマルとフィーリングを変えるための機能部品という位置づけですが、リールの性能に直接関係ない見た目にここまで拘ってみるのも楽しいですね。

 

これなら21カルカッタコンクエストユーザーさんも納得してくれるんじゃないかと思います。

 

ではでは。